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そして赤也に抱き付かれながら、やっぱり赤也は純粋で素直だな〜とか呑気な事を考えてた。

いや、他の奴等が捻くれてる訳じゃないけどさ。何て言うか、あたしだから仕方ないみたいなさ…?多分、口に出さないだけでみんなも赤也みたいに思ってると思うんだよね。

まぁ、そこまで赤也が怒ってまで心配する様な事をして来たあたしが悪いんだけど。



「じゃあさ、あたしが合宿行かなかったら赤也は満足なん?」

「それも嫌ッス!」

「ちょ、素直過ぎかよ」

「…マネージャーとしてでいいじゃないッスか!」

「テストクリア出来る自信ねぇから、それだと参加出来ないと思うけど」

「うぅっ…だって、璃亜先輩…絶対また怪我したり倒れるもん…」



ちょ、もんって…もんって…可愛いな、お前。これが可愛い女の子だったらあたしは、惚れていた。いや、まぁ…赤也も可愛いけどな。

いや、そんな事はいいんだよ。

てか、アレ?なんかあたしが無茶するのがトラウマみたいになってない?だったらあたし、最悪じゃねぇか。

いや…ナイフで切られて目の前でぶっ倒れたり、大丈夫だからって言われて一人行かせたら腕が血塗れとか…うん、赤也…本当にごめんな。

これは、あたしが全面的に悪い。



「う、うーん…ごめんとしか言えないんだけど」

「もう璃亜先輩には謝られまくってますよ!」

「ならあたしにどうしろと!後、もう授業始まってるからな!声でけーよ!あたしもだけど!」

「…テスト頑張るとか…?」

「いや、頑張ってクリア出来たら毎回テストであんなヒーコラしないだろ」

「…やだぁ…それに合宿って他の学校も来るじゃないッスか!璃亜先輩、すぐいなくなるもん!」

「話ズレとるがな!!」



いや、まぁ…じゃあ一応テストは受けてみるか。それでクリア出来なかったらマネージャー兼選手で参加すればいいし。

そのくらいには、赤也に悪いと思ってます。だってさ、こんなに怒って泣く程心配してくれてるとか…無下には出来んだろ。

まぁ、ちょっと大袈裟な気もするけど。

とりあえず、嫌ッス〜とあたしに抱き付いたままの赤也の頭をわしゃわしゃと撫でると泣いたせいで真っ赤な目があたしを見つめる。

…お前、また目腫れるぞ。



「わかった。とりあえず、ダメ元でテストは受けるよ。受かったらマネージャーとして参加する…ダメだったらマネージャー兼選手で参加…これでいい?」

「うわぁ…絶対に受からないッスよぅ…」

「おい…お前の為に嫌いな勉強してテスト受けてやるって言ってんだぞ!」

「…俺の為ッスか?」

「ったりめぇだろ。誰が好き好んで楽に参加出来るってのにわざわざテスト受けんだよ」

「…俺、勉強手伝うッス」

「やめろ!頭が悪くなる!」

「ひ、酷いッス!元から悪いじゃないッスか!」

「張り倒すぞ、お前!」



確かに頭はよくないが、お前よかマシだわ!!でもこれで赤也も納得してくれたみたいで、でもずっと璃亜先輩と話せなくて寂しかったッスとかまた話がいきなりすっ飛んだ。

でも赤也が笑ってるのを見たらまぁいいかとか思ってるあたしに随分と甘くなったなぁとか思った。


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