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そしてあの日以来、赤也があたしに話し掛けて来なくなった。それに気付いたブン太や仁王がなに?喧嘩?なんて茶化していたが赤也は笑いもせずに別になんでもないッスと答えていた。

まぁ、正直あたしも赤也の行動が理解出来ていないし。未だに怒ってるのもよくわからない。

そしてそんな空気にする原因はあたしだとわかっていたので、暫く赤也が落ち着くまで昼飯を康ちゃん達と食べる様にした。



「なんつーか、切原と喧嘩したん?」

「してないんじゃん?よくわかんね」

「そうなの?なんか幸村が切原と璃亜を心配してたけど」

「どうせ、璃亜が知らない内に切原を怒らせたんだろ?でもあの切原がねぇ〜」

「うっせ!まぁ、今の赤也はあんまり刺激しない方がいいって柳くんに言われたから」

「そんな状況なのに呑気にからあげ食ってるお前にビックリだよ!てか、マジで切原になにしたんだよ?」

「知らねぇよ。前に話した通りだっつの!なんかずっとあたしの合宿の参加を反対してんだよ」



なんかみんなしてあたしがなんかしたなんかしたって…いい加減ムカついて来るんだけど。

ていうか、ならあたしが合宿に参加しないって言えば済むのかよ。それこそ意味がわかんねぇし。あぁ、もうイライラするなぁ。

フォークでうずらの卵を勢いよくぶっ刺すと那由が大袈裟にこわっ!とか言いながら身を引く。

そんなあたしに康ちゃんが困ったような顔をしてあたしの頭を撫でた。



「こら、イライラしないの。まぁ、部活に支障はないんでしょ?」

「ないんじゃない?むしろ、あたしにじゃれて来ないから真面目に練習してるみたいだし」

「なら、今の方がいいじゃねぇか」

「ハァ…じゃあ璃亜から見て今の切原はどうなの?」

「…まぁ、なんつーか…ヤケクソ?みたいな。でも謝るにしても理由わかんねぇし、どうにも出来ん」



あたしだって悪い事をしたならちゃんと謝るよ。だけど、その理由がわからないのに謝るのは違うと思うんだよね。

自分の非を認めたからこそ謝る訳だし。なんもわかってないのに謝るって、とりあえず謝ればいいやみたいな感じで失礼じゃない?

それにあたしも意味もわからないのに謝りたくないし。

ていうか、あたしまでイライラするし。もうね、赤也にガツンと聞きたいんだけど。



「赤也に直接聞くかな、もう面倒臭いし」

「柳に落ち着くまで刺激しない様に言われたんでしょ?」

「いや、あたしまでイライラする始末だし。なら正面から喧嘩した方がいいじゃん」

「喧嘩は前提なんだな」

「だって考えてもわからないんだから仕方ないじゃん」

「まぁ、それはそうだけど。とりあえず、もう少し様子見たら?」




…もう本当に面倒臭い。

でもあたしが原因となれば、みんなにもそれなりに迷惑を掛けてる訳で…まぁ、いう通りにするしかないんだけどさ。


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