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何が悲しくて参謀と飯作って、一緒に食べなきゃならんのじゃ。いや、別にええけど…。
「さすがに自炊してるだけあって、美味いな」
「面倒じゃが、美味いもん食いたいからの」
「ふっ、楠木が絶賛していたのも頷ける」
「あやつの方が美味いじゃろ」
「確かに楠木も料理は上手いが、ムカつくけど仁王の作る物は美味しいから好きと言っていたぞ」
まぁ、璃亜にそう言われるんは嬉しいから別にええか。ちゅーか、ムカつくは要らんじゃろ。
そんなよくわからんを会話をしながら、食事を済ませて今はゆっくりと茶を飲んどる。
それにしても、璃亜と毛利の関係には正直ビックリしたってよりもなんか気分が悪いぜよ。あの毛利の余裕もそうじゃが、璃亜も璃亜ナリ。
「今は、余り考えない方がいい」
「わかっちょる」
「俺等にも過去があるように楠木にも色々と俺等が知らない過去があるのは当たり前だ」
「じゃが、参謀も気になっとるんじゃろ?」
「楠木と早苗に信用されてるというのは、かなり凄い事だからな。それがあのサボり魔で面倒臭がりで有名だった毛利さんとなれば余計にな」
「しかも今よりも荒れとった時期と来たもんぜよ」
今でこそ璃亜は、俺等を信用しとるが…それは色々あったからこその物だ。むしろ、最初の内はお互いに印象は最悪じゃったし…璃亜なんて俺等を嫌っとったしな。
それが今以上に気難しくて、接するのも大変だった頃の璃亜の心にすんなりと入れた毛利を羨ましいと思う分、イラついた。
毛利が自分がテニス部と黙っていたのも大きいのかも知れないが、俺等とはまるで違う。なんせ、自ら病気の事を毛利に話しとる訳じゃし。俺等は、参謀の情報で司ったってだけで璃亜の意思ではないからの。
「嫌でも楠木が合宿に参加すれば毛利さんとの絡みを見る事になるんだ。今は、今まで通りに接する方がいい」
「わかっちょるが…」
「複雑な気持ちなのは、お前だけではない。早苗は、U-17に毛利さんが参加しているというのを知っていて、俺に知り合いだという事を黙っていたくらいだからな」
「口振り的に羽川ともかなり親しい感じみたいじゃったしな」
「過去は変えられないが、やはり彼氏の身としては俺が知らない早苗を知っている毛利さんに正直気分はよくない」
「璃亜は、合宿参加するんじゃろうか」
「楠木の意思で参加する確率は83%と言ったところだな。あぁ、見えて楠木は責任感が強い。私用は放って置いて、テニス部のマネージャーとして参加すると言うだろう」
まぁ、あの性格じゃしな。
あのまま逃げ出すように参加しないとは言わんだろうが、まず参加テストをクリア出来なさそうじゃからの。
俺からしたらそれでいい気もするが…正直、1ヶ月もまともに会えないのは嫌じゃな。それに俺等がいない間に璃亜になにかある可能性もある訳じゃし、どっちもどっちじゃな。
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