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なんなの…え、ていうかなんでこの人がここにいるんだ。いや、元立海生だし…おかしくはないけど。

そしてなんであたしは、この人と一緒に中庭にいるんだ。いや、すげぇー懐かしいけどさ!



「あの、なんでいるんスか?」

「なら、敬語はなしな?」

「…相変わらずの自由かよ。で、なんでいんの?」

「ん〜、おしたらん」

「なんでだよ!って、抱き付くのやめて!人いっぱいいるのにバカなのか!」

「ははっ、嘘やて。ちょっとテニス部に用事があったんよ」

「もうなんでもいいから離せって…!」

「ん〜ここっちょい」

「それすげぇ久し振りに聞いた」



このフリーダムで訳のわからない事を言いながらあたしにじゃれて来てるのは、毛利寿三郎という元立海生の先輩である。

ちなみにどんな間柄と聞かれたらただのサボり仲間である。中学の時によく中庭でサボっていたというだけである。ちなみに懐かしくはあるが、ここは高等部の中庭なので見た目などは全く違う。

そしてこの先輩と思えないフリーダムなこの人は中学を卒業後、立海から姿を消した。

つまり、約2年振りの再会なんだが…相変わらずのフリーダムさにビックリだよ。



「てか、テニス部に用があったならあたしに構ってていいの?あ、方言自重してね」

「璃亜も相変わらずやな。修さんと竜次さんが伝えてると思うし、俺は璃亜に会いたかったって言えばいい?」

「…意味がわかんないし。てか、他に言うことないの?」

「なんも言わんでいなくなったん怒ってるん?」

「怒ってねぇし、そこじゃねぇし」



他になんかあったか?と言わんばかりに頭を傾げてる毛利さんにイラッとしつつ、ゆっくりと立ち上がる。

うん、もういいや…。

とりあえず、早くコートに戻ろう。こんなフリーダムな馬鹿野郎な先輩なんて知らんわ。ていうか、早苗が心配だから早く戻ろう。

しかし、そんなあたしの腕を掴むとニコリと笑いながらあたしの頭を撫でる毛利さんをキッと睨むとお〜こわっ!なんて言いながらケラケラ笑っている。

ハァ…本当に変わってないな。



「あたしは、戻るよ。てか、あたし仕事中だったし」

「なぁ、璃亜?」

「なに」

「なんでテニス部のマネージャーなんかやっとるん?」

「…まぁ、色々あって」

「ずっと言うてへんかったけど、俺も中学ん時テニス部やったんやで」

「……は?」



まさかの言葉にバッと毛利さんを見上げるとなにを考えてるかわからない笑みを浮かべていて、ほら戻るで〜なんて言いながらあたしの手を引いた。


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