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そしてその後、柳くんのせいで氷帝に差し出されたあたしは、接客どころか海原祭の案内をさせられています。
アレだよ、跡部くんが売上げに献上してやるから璃亜を借りてくとかふざけた事を抜かした結果です。
あぁ…もう面倒だから逃げたい。てか、あたしを差し出して売上げゲットとか柳くん最低だからね!
「てか、どっか行きたいところあるの?まぁ、あたしも把握してないけど」
「アーン?璃亜は行きたいところはねぇのか?」
「強いて言えば、家に行きたいですかね」
「アーン?誘ってんのか」
「は?バカなの?死ぬの?疲れたから帰りたいって言ってんだよ、言わせんな」
「体調が悪いのか…大丈夫か?」
「国光くん、違うそうじゃない。心配してくれるのは嬉しいけど、素でボケるのやめて」
あ、ちなみに氷帝と青学メンバーの比較的まともな人達は軽く回ってくると言ってどっか行きました。
なので残ってるのは、跡部くんと忍足とジローちゃんと国光くんとリョーマくんです。
救いのストッパーがいないという悲劇!誰かわかちゃん呼んできてくれー!!まともな人を呼んできてくれー!!!
「体調が悪いわけでないのならよかった。それで幸村と真田のクラスに案内してくれないか?」
「精市と弦ちゃんのクラスね、オッケー。確か、タコヤキだったかな?あれ、お好み焼きだっけ?まぁ、そんな感じ」
「げ、弦ちゃん…って真田の事やんな?」
「おん、可愛いだろ」
「に、似合わないッス…ぶふっ…」
「笑ってんじゃねぇ。忍足とリョーマくんは、弦ちゃんに殴られちまえ」
そして既に眠たそうなジローちゃんの手を引きながら、精市と弦ちゃんのクラスに来ました。ちなみな那由と康ちゃんもA組だから実は、あたしも来たかったんだよね。
うは、那由が完全に出店の兄ちゃんになってる。法被似合い過ぎかよ。
そしてあたし達に気付いた精市がゆっくりとこっちに向かってくる。ごめん、精市の肩法被姿はなんかすげぇ似合わねぇわ。その捻った手拭いが頭に巻かれてるのが特に。
「やぁ、来てたんだ。てか、璃亜がなんでいるの?」
「柳くんに売上げと引き換えに跡部くんに差し出された」
「ふっ、俺様が璃亜を買ったんだぜ」
「うるせぇ、跡部くんマジで黙れ。まぁ、それで適当にあたしが海原祭を案内してる感じ」
「へぇ。そうだ、たこ焼き食べてく?あ、でも甘味処の後だからお腹いっぱいかな」
「ならあたし食べる〜!みんなは、海原祭回って来なよ!あ、国光くんは精市と弦ちゃんに話があるみたいだけど」
「俺は璃亜ちゃんといるC〜…んん〜」
「たこ焼きやと?俺は、味にはうるさいで?」
「へぇ、たこ焼きねぇ。甘いもの食べたばっかりだから逆にいいかも」
「アーン?仕方ねぇ持ってこい」
なんなんだ、こいつ等!
いや、ジローちゃんはもうたこ焼きとか以前に寝る気満々っぽいけど。
そんなあたし達にじゃあこっちの席で待っててなんて言いながら肩法被の精市が去っていく。
てか、やっぱり精市と弦ちゃんがいるからかA組もかなり繁盛してるなぁ。
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