(2/4)
…おい、誰だよこいつ等呼んだの。あたしは、日程も教えてないどころか海原祭の事は誰にも言ってねぇぞ。
おい、柳くん笑ってんじゃねぇ。犯人は柳くんか、そうかそうか…クソが!
「アーン?なかなか似合ってんじゃねぇーの」
「…ホンマ可愛えなぁ」
「マジマジ、璃亜ちゃん可愛Eーーッ!」
「あ、俺は餡蜜とみたらし団子な!」
「白玉ぜんざいで」
もうやだ、この氷帝!相変わらずの自由かよ!しかも周りの立海生(主に女子)の悲鳴がヤバいんだけど。
マジでなんなの。てか、早くオーダー言えよ。あたしは早くここから離れたいんだ。むしろ、教室から出たい…助けてくれ。
ちなみに仁王は既に女子に囲まれてグロッキー状態らしくこっちを気にする余裕もないらしい。
そしてとりあえず、面倒だから言われたオーダーだけをメモして調理スペースに向かう。
「もうやだ…裏方やりたい」
「…まだ1時間しか経ってねぇだろぃ。明日もあるんだから慣れろぃ」
「…いや、氷帝の接客とか死ぬんだけど。てか、柳くんは?」
「柳なら氷帝が来たのなら青学もそろそろ来るな…とかなんとか言って、迎えに行ったぜぃ?」
「柳くん…絶対許さねぇ…」
「売上げ1位狙ってるって言ってたからなぁ〜。まぁ、頑張れよぃ」
うっせぇよ、頑張れねぇよ。
むしろ、頑張りたくねぇよ。
そして渋々、調理スペースから出て行くとまたまた恐ろしい悲鳴が挙がる。
おい、来るの早すぎだろ。
柳くんは、なに満足気な顔してんだ。
つーか、柳くんも接客しろよ、仁王死に掛けてんぞ。むしろ、無表情で接客してんぞ。あいつこえーよ。
「璃亜、久し振りだな。元気そうでなによりだ」
「ははっ…国光くんも。むしろ、青学の皆さんも元気そうでなによりッス」
「ふふ、その服可愛いね。写真いいかな?」
「ねぇ璃亜さん、空き時間とかないの?」
「大人数ですまないね…柳が是非って言うからさ」
「うむ、問題ない。楠木、案内してやれ」
クッソ!はいはい、案内しますよ!接客すりゃあいいんだろ!柳くんのバーカ!
て言うか、普通に人数多過ぎですから。氷帝の連中もなかなか人数多いし、女の子達もかなりいるし。
てか、あの長蛇の列が怖い。
まぁ、主に女の子だから仁王か柳くん目当てだろうけどな。
そして裏方からブン太の指示が聞こえてくる辺り、ブン太もなかなか大変らしい。まぁ、お客さん多いからね仕方ないね。
だからあたしを早く裏方に回すんや!
「アーン?青学も来たのか」
「うむ、柳に是非と言われてな」
「璃亜ちゃん璃亜ちゃん!ここ座って!」
「いや、ジローちゃん…あたし接客中だから座れないよ」
「ふーん?なら接客の一環で俺の隣に座ってよ」
「ダメだCー!璃亜ちゃんは俺のとこ!」
「あかんで…璃亜ちゃんはこっちや」
「誰かー!誰か通訳呼んできてー!!」
そしてなんだかんだ喧しい氷帝と青学御一行の相手をしました。もう疲れたよ。
prev|
next