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いや、うん。ジャッカルくんだからね、仕方ないね。まぁ、諦めさせるにはあれが一番だったって事で。
そして何故かマジか!?マジなのかよぃ!?とか言いながらジャッカルくんに詰め寄ってるブン太を邪魔なので退かしてジャッカルくんの腕と足を見つめる。
「うわぁ…痛そう。足もそうだけど、早く手当てしなきゃ」
「おい、璃亜!なにすんだよぃ!」
「うっさい!ブーブー言うな!」
「言ってねぇだろぃ!」
「ま、まぁ…落ち着けよ。つーか、みんなも騒がせて悪かったな…」
「ふふふ、詳しくは怪我の手当てをしてからね」
「ブン太がぶひーぶひーうるさいよー!豚は出荷よー!」
「「そんなー」」
「「「らんらん」」」
「おまっ、マジで許さねぇ!つーか、おい!赤也と仁王もなに乗ってんだよぃ!」
相変わらず、ノリだけはいい赤也と仁王とハイタッチしつつ、すまなそうに笑っているジャッカルくんに手招きをした。
とりあえず、もう大丈夫かな?まぁ、またなにかあればジャッカルくんに報告して貰えばいい話だしね。
そして相変わらずうるさいブン太を無視してみんなと一緒にコートに戻った。
コートに戻るなりあたしはジャッカルくんの手当てをしながら、すまなそうに精市達に説明しているジャッカルくんの話を聞いていた。
「本当にお前等は、すぐに隠し事をするね。しかも一番、話しちゃダメな璃亜に話してるとこがなんとも言えない」
「うっ、すまん。でも本当に大した事じゃねぇし」
「おいこら、精市。なんでや、璃亜さん頑張って移動教室の度にジャッカルくんをストーカーしてたぞ」
「頑張ってストーカーなんかしないで、俺等に相談すればよかっただろ」
「いや、ジャッカルくんがあんまり騒ぎにしたくないと言うので」
「結局騒ぎになっとるがの」
「仁王は人の事言えねぇだろぃ」
「本当それな。仁王とかマジでギルティだから」
そんな会話をしつつ、ジャッカルくんの手当てをしていると精市がでも大怪我とかしなくてよかったよ…と笑った。
いや、うん…本当だよね。
仁王とかなかなかの大怪我したしね。ちなみにあたしの事は、どうでもいいので触れないでいただきたい。
そしてとりあえず、まだ手当て中のジャッカルくんを除いたみんなは部活を再開したんだけども。
なんていうか、モテ過ぎるのもなんか複雑だよねぇ。
なんて思いながらキャーキャーと相変わらず騒がしいギャラリーを見つつ、丁寧にジャッカルくんの手当てをした。
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