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そしてなにやら、ブン太が怒り狂っとるんだが。いや、あたしも怒ってるけどね?

そんなブン太がレギュラー陣の勢揃いに呆気にとられてる女にズカズカと近付く。

ちなみにあたしは目の前にいるんだけどさ。



「お前か?最近、ジャッカルに嫌がらせみてぇな事してたのは」

「わ、私はっ…」

「ジャッカルがなんも言わねぇからって調子乗んなよ。それにな、振られたクセにしつけぇんだよ」

「…ブン太、言い過ぎだ」

「つーか、元はと言えばジャッカルがもっとハッキリ言わねぇからだろぃ!」



おぉ、さすがはジャイアンで有名(勝手に思ってる)なだけの事はあるな。女の子相手にも容赦ねぇな!まぁ、あたしなんていつも容赦されてねぇけどな!

そしてブン太に睨まれた女の子は、今にも泣きそうである。まぁ、こいつ見た目は可愛い系なのに中身ジャイアンでヤンキーでガラ悪いからね、仕方ないね。

それにしても、ジャッカルくんはお前と違って優しいんだから仕方ないだろ!確かに、ちょっと甘やかしてるというか…優し過ぎるけど、ちゃんと告白は断ったって言ってたし、ジャッカルくんは悪くねぇ!



「おい、ジャッカルくんを責めるは違うだろ!優しいんだから仕方ないんだよ!君とは違うのだよ!」

「お前、どっちの味方だよぃ!?」

「は?ジャッカルくんの味方ですけど、なにか?」

「その顔ムカつくだろぃ!ったく、ジャッカルもちゃんと言えよぃ」

「お、おう…。お前の気持ちには答えらんねぇし…周りのヤツに迷惑掛けんのもやめてくれ」



いや、迷惑掛けられてんのジャッカルくんだから!なんなの!?優し過ぎなの!?仏様なの!?もうやだ、この優男!

そしてジャッカルくんの言葉に泣き出す女の子に少しだけ困った様な顔をするジャッカルくん。いや、本当ならもっと強く言ってもいいくらいなんだけどね。

まぁ、ここはジャッカルくんに任せてあたしは黙っていますけども。ちなみにブン太は、イライラした様子で今にも叫び出しそうである。やっぱりこいつがあたしより冷静とかねぇだろ。仁王、嘘言ってんじゃねぇぞ。



「き、気になる人がいるって…この子なの…?」

「ん?」

「はぁ!?」



涙を流しながらあたしを見る女の子に頭を傾げる。そしてブン太はうるさいからちょっと黙って欲しい。

ん?気になる…あぁ!告白された時に咄嗟に気になる人がいるって断ったってジャッカルくんが言ってたな。

いや、咄嗟に言ってたし普通にあたしではない。まぁ、本当に気になる人がいる可能性もあるけどね。



「い、いや…まぁ、そんなとこだ。だから諦めてくれ」

「え、ちょ!?」

「なっ、ジャッカル…おまっ!?」

「っ、わかりました。ごめんなさいっ…!!」



そしてまさかのジャッカルくんの返答に驚いてるあたしとブン太をよそに走り去って行く女の子とすまなそうに笑ってるジャッカルくんであった。


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