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そしてさすがに紳士コンビをそのままに出来ないと思ったあたしは、あのあと1人で必死に考えた結果。
「おや、楠木さんじゃないですか。なにか御用ですか?」
「まぁ、ちょっと!次って移動教室だよね?」
「…?えぇ、音楽ですよ。それが、どうかしましたか?」
「ううん!なんでもない!」
「…?そうですか?」
「じゃあまたね!あでゅー!」
2人の移動教室を尾行すると言う、もはや護衛どころかあたしがストーカーに間違えられそうな事をしています。
ちなみに移動教室については、柳生くんに聞いたり柳くんに聞いたりと色々である。
そして無事に2人が音楽室に入って行くのを見届けたあたしは、ホッと安心しつつ授業をサボったのであった。
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そして部活中も相変わらず喧しいギャラリーにうんざりしつつも、いつもは無視しているのだが出来る限り変な子がいないかを毎日チェックしてた。
まぁ、こんだけ練習中に喧しく出来る時点で変なヤツしかいねぇけどな!
しかし、さすがにこんだけ人数が多いとなかなか見付からない。というか、あたしもマネージャーの仕事しながらだしね。
「璃亜、怪我したから手当てしてくれぃ!」
「またかよ!!」
そして相変わらず、怪我率が高いブン太である。いや、まぁ…擦り傷とかで大怪我ではないんだけどね。
傷口は既に洗って来たらしくズイッとブン太が腕を出すが、どうしてそうなった!?と突っ込みたくなる擦り傷の多さにビビる。
そして手当てをしながら事情を聞けば、珍しく無理してボールを取ろうとしたブン太をジャッカルくんがフォローしようとしたのだが…そこに隣のコートにいた赤也が突っ込んで来て、盛大に3人で転んだらしい。
ちなみに赤也は軽傷だったらしく、何事もなかったかの様に柳くんにシゴかれてる。
んん?ならジャッカルくんは、どうしたんだ?話しによればブン太と一緒に水道に行ったみたいだけど。
「ジャッカルくんは?」
「ん?あぁ、ジャッカルなら怪我したのが足だからちょい時間掛かってんじゃねぇの?」
「置いてくんなよ」
「いや、待ってるって言ったら一緒に戻ったら璃亜が大変だから先に手当てしてもらっとけって言われたんだよぃ」
そしてブン太がそれにしてもジャッカルおせぇーな。なんて言いながら水道の方を見ている。
…その言葉にバッと立ち上がり、急いで水道に向かう。
水道でワザと時間を潰したりして戻って来るのが遅いのは、仁王と赤也くらいしかいない。それにいくら足を怪我したからといっても、遅過ぎる。
なんかブン太が言ってたが、手当ては終わってたので無視してあたしは、水道へと走った。
(おい、璃亜!)
(ん?丸井くんどうしたの?)
(いや、璃亜のヤツが…)
(うむ、ジャッカルはどうした?)
(怪我して傷口洗いに行って帰って来てねぇ)
(なるほど、楠木が気にしていたのはジャッカルの事か)
(は?なんの話だよぃ)
(ここ2日程、楠木の様子がおかしくてな)
(璃亜はいつでもおかしいだろぃ)
(まぁ、それは否定しないが)
(私が様子を見て来ましょうか?)
(いや、俺が行こう。丸井は残れ)
(なんでだよぃ!俺も行くぜ)
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