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本当に困ったよ。と珍しく弱音を吐く幸村にさすがの跡部も驚いているようだ。

実際、俺も幸村がファンクラブの奴等に言えば全て収まると思っとったし。

まぁ、結果的に逆効果だったんじゃが。余計に璃亜が周りに恨まれる形になった訳じゃ。"幸村くんに庇ってもらうなんて!"ってとこじゃろ。



「俺様からも説得してやるよ。さすがにここまで聞いといて知らん顔も出来ねぇからな」

「まぁ、無理じゃと思うがの」

「それに跡部だしね。説得力ある様に見えて無さそうだもん」

「あーん!?」

「跡部くーん!!ねぇ、バスケコートあるって本当?ちょっとだけ使わせて!」



そして、いきなり嬉しそうにこちらに飛んで来る璃亜にさすがの跡部もビックリしているらしく目を見開いている。

て言うか、今なんて?



「あーん?バスケだと?」

「バスケやりたいって言ったら、がっくん達がコートならあるって教えてくれたの」

「いや、まぁ…確かにあるが。お前倒れたばっかだろ、やめとけ」

「無理しないし。ボール触りたいだけだから!ね?がっくん達も一緒にやるって言ってるし」

「だとよ、幸村。どうすんだ?お前んとこのマネージャーだろ」



また無茶を言い出して何を考えとるんじゃこやつは。あれか、跡部と打ったのが楽しかったからか。

そのせいで大好きだったバスケの事を思い出したって感じかの。

幸村に大丈夫だから!と必死に訴える璃亜は、ダメだと言われても氷帝の奴等と隠れてバスケをする気が満々らしく目が輝いている。



「無理をしないならいいんじゃない?」

「大丈夫だC〜!璃亜ちゃんに無理とかさせる訳ないC〜!」

「そうそう!俺がちゃんと見とくっつーの!な、侑士!」

「せやなぁ。お嬢ちゃんが無理する様なら俺が止めるさかい大丈夫やで」

「フンッ…また倒れられても困りますからね。無茶は、させませんよ」



これまたえらい好かれとるな。氷帝のレギュラーがここまで肩入れするのは、あの跡部との打ち合いを見たからなのか…はたまた違う理由なのか。

幸村もならいいんじゃない。なんて笑ってるが内心複雑なんじゃろうな。

そんな気も知らずにやったー!と氷帝レギュラーと一緒に喜ぶ璃亜がヤケに遠くに感じた。


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