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暫くして璃亜の脇腹から手を離すと、グッタリとした璃亜が俺に寄り掛かりつつ必死に呼吸を整える。

あれ?もしかして、自分の首絞めた?

なんか普通に璃亜がエロいんだけど。

思ってたよりダメージが大きかったらしく、喋れないのか荒い息を整えながらキッと睨み付ける璃亜は笑い過ぎて顔は赤いし涙目だしで…これはマズイ。



「お、お返しだぁぁぁ!!」

「うわっ…」

「ぬおぉぉぉ!」

「うわぁ、璃亜ってば大胆」

「クッソ!余裕の笑み!ムカつく!!」

「ふふ、俺に擽りなんて効かないよ」



安定の不意打ちで何故か、璃亜にベンチに押し倒されてる様な形になってるんだけど、大胆過ぎる。

逃げられない様になのか容赦なく俺に跨がる璃亜は、本当にバカだと思う。

それに璃亜は普通にスカートだし、ちょっと色々とマズイんだけど。しかも脇腹への擽りが効かないとわかったら、首はどうだ!とか言って首に触れてくる。

うわぁ…この子、本当に恐ろしい。ここで俺に襲われても文句言えないレベルで大胆なんだけど。



「ちょ、えぇ!?璃亜先輩なにやってんスか!?」

「なっ…あ、赤也!?」

「楠木が精市を襲うとは…畏れ入った」

「キエェェェー!!」

「ど、どういう状況だよぃ…」

「ち、違うから!あたしは、」

「ふふ、璃亜ったら本当に大胆なんだから」

「せ、精市コノヤロー!!誤解を招く様な事を言うなァァー!」



どうやら、璃亜と騒いでいる内に放課後になってたらしく部活に来たみんなに思いっきり、璃亜に押し倒されてるところを見られた。

しかも璃亜は俺に跨がってるしで、さすがのみんなも動揺を隠せてない。

いや、羽川だけはハァ…と深い溜め息を吐いてるだけでなんとなく状況を理解しているみたいだ。



「…これ、なにしとるんじゃ」

「うわぁっ!って、違うから!マジで違うから!」

「ふふ、何が違うの?璃亜が押し倒して俺に跨がったんでしょ?」

「な、なんとっ…!!楠木っ…こ、ここは学校であり、そういった事をっ…」

「ちょ、真田くん落ち着いて!マジで違うから!あたしは、ただ擽られたお返しをしてただけなの!いや、マジで!!」

「…アホじゃ」
「バカっスね」
「バカだろぃ」

「おい、なんだその顔は!」



仁王がひょいっと璃亜を持ち上げたのでゆっくりと起き上がると、ギャーギャーと騒ぎながら必死に誤解を解いている璃亜に笑みが溢れる。

ふふ、本当にバカだなぁ。


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