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(3/4)


それにしてもなんか変な感じだなぁ。いつもサボるとなると、仁王とか赤也ばっかりだし。

うーん…精市がサボるって事は、やっぱりそれ相応の理由があったんだろうなぁ。

まぁ、その理由がよくわからないって言われたんだけどさ。



「璃亜、少し寝ていい?」

「ん、いいよ?」

「ふふふ、ありがとう」

「…ねぇ、マジで大丈夫?」

「ふふふ、大丈夫だよ。じゃあ少し寝るね」

「おん、おやすみ」



ゆっくりとあたしの肩から頭を上げるとゴロンと寝転がる精市は、やっぱり元気がない。そして軽くあたしの髪を撫でるとゆっくりと目を瞑った。


―――
――――
―――――


んんっ〜!さすがに疲れた。
でも出来る限り頑張るか。

ぴょんぴょんと軽くジャンプしながら移動しつつ、必死に地面を見つめる。



「…ん、璃亜?」

「あ、起きちゃった?」

「…なにしてるの?」

「ん、ちょっと待っててね」

「…………?」



そろそろチャイムも鳴りそうだったしタイミングとしては、バッチリだけど…もう少し頑張りたかったなぁと思いつつ、寝起きで珍しくぽけぇ〜っとしてる精市の元に向かう。

そしてゆっくりと精市の前に座るとまだ眠たそうな目をしている精市が頭を傾げる。

な、なんか可愛いな。

そういえば、寝起きの精市とか見た事なかったな。これは、かなりレアなんじゃないのか!

いや、それより…



「精市、目瞑って?」

「え?なんで」

「そんな嫌そうな顔しないでよ。別に変な事はしないって」

「…はい、これでいい?」

「うん、ちょっと動かないでね〜」



やはり、寝起きは寝起きなのか少し機嫌が悪そうな精市は渋々といった様子で目を瞑った。

うわぁ…マジで女の子みたいだよ。なにこの美少年!肌とか綺麗過ぎかよ。

あ、いや…今はそれよりこれを…よいしょっと。

うは、めっちゃ似合う!



「もう目開けていいよ!」

「…なに、頭に乗せたの?」

「シロツメクサで作った冠!後、これもあげる!2つしか見付からなかったんだけどさ」

「四つ葉のクローバー?」

「精市、なんか元気なかったし。シロツメクサの花言葉って確か幸福とかだったなぁって思って。精市に幸福が訪れますようにーって」



昔はよく作って遊んでたんだけど、なんだかんだで覚えてるもんなんだね。結構、簡単に作れちゃったよ。

それで余った時間は、ずっと四つ葉のクローバーを探してた訳ですよ。

まぁ、ほぼ地面とにらめっこしてたんだけど…自然に生えた四つ葉のクローバーは2つしか見付からなかったんだよねぇ。

ビックリクローバーなら結構あったんだけど…やっぱり自然に生えた四つ葉のクローバーの方がなんか良い事ありそうだから、ビックリクローバーは無視しました。




※ビックリクローバー(勝手に呼んでる)
基本は三つ葉だけど、踏んづけたりして衝撃を与えるとビックリしてもう一枚葉っぱを出して四つ葉のクローバーなる。


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