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とりあえず、状況を整理しよう。なんで蒼真がここにいるんだ?そしていい加減、あたしを離して欲しい。

ここ学校の校門だからね?
めっちゃ目立ってるからね?

…あれ?もしかして人が集まってた原因て蒼真なんじゃね?



「とりあえず、蒼真離れて。あたしも会えて嬉しいけどね?」

「俺もめっちゃ嬉しい!てか、なんで家に来た時に連絡くれなかったの?俺、凄い楽しみにしてたのに!」

「い、いや…色々あってね?」

「俺、ずっと会いに来てって言ってたのにさ!」

「ふふ、ねぇ璃亜?さっきから随分と親しそうだけどその子は誰なの?」

「あんたこそ誰?璃亜は、俺のだから近寄んないでくれる?」

「俺の?ふふ、それってどういう意味かな?」

「ちょ、待って!色々とおかしいから!蒼真は、黙っててね?ね?いい子だから」



ちょ、精市の目が笑ってねぇ!いや、むしろさっきからバカップル以外の視線がヤバい。そして、蒼真はワリとマジで自重してくれ!

あたしの首に腕を回したまま、威嚇する様に睨んでるこの可愛いバカを誰か止めてください!

なんか周りからは、キャーとかギャーとか黄色い悲鳴と恐ろしい悲鳴が聞こえるしで辛い。



「…璃亜の彼氏って訳じゃねぇっぽいけど」

「は?てか、彼氏とか俺と玲緒兄が許さないし」

「いや、蒼真はあたしの弟だから!彼氏とかでは断じてないから!!」

「はぁ!?」
「…お、弟?」
「マジかよぃ…」

「…羽川、ホントに?」

「え、えぇ…蒼真くんは正真正銘璃亜の弟よ。蒼真くん、久し振りね」

「あ、早苗ちゃん!久し振り!相変わらず、綺麗だね!」

「ふふ、ありがとう。蒼真くんも相変わらず元気そうでよかったわ」



とりあえず、なんか周りの反応がヤバいから早くここから離れたいんだけど。

しかも蒼真は、そんなのお構い無しであたしに抱き付いたまま早苗に呑気に挨拶をしている。

いや、挨拶は大事だけども!

とりあえず、あたしに抱き付いている蒼真を剥がし、手を掴んで逃げる様に走ると見事に全員付いて来た。こえーよ!!



「璃亜、走ったりしたらダメでしょ!2人になりたいならそう言ってくれればいいのにぃ〜」

「お前は、相変わらずウザ可愛いな!そしてもう少し空気を読む事を覚えて!お姉ちゃん辛いよ!」

「とりあえず、詳しく話聞きたいから弟くんも一緒にお昼どう?」

「…璃亜がいるならいいよ。てか、あんた達が母さんが言ってたテニス部の人?」

「あぁ、我々はテニス部だぞ」

「…ふーん。まぁ、璃亜の事タブらかすのやめてよね。俺のだから」

「蒼真、いい子だから黙ってて?後、姉ちゃんは蒼真のじゃないからな?」



久し振りに再会した弟は、相変わらずのシスコンでウザ可愛いんですが、あたしは色々と辛いです。


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