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何故か、途中で精市達が乱入して来たので休憩をする為に隣の部屋に戻って来たんだけど、戻るなり仁王に腕を引かれてそのまま仁王の腕の中に収まる。



「おい、なにしてんだ」

「守れなくてすまん」

「は?」

「俺がもう少しちゃんとしちょれば…お前さんが無茶する事なかったんに」

「バーカ!まだ気にしてたの?てか、呼び出しに1人で行った時点であんたも相当な無茶してんだけど?」

「俺は別にいいぜよ」



いや、マジで気にし過ぎなんだけど。てか、今回の怪我は仁王を守ってした訳じゃないし。むしろ、無茶したのはお前だから、全然よくねぇから。

しかし、納得がいかないのか不満気な仁王はあたしを離してくれない。そして、その光景を何故か微笑ましそうに見ているこのバカップルをぶん殴りたい。

おい、柳くんは早くその早苗の腰に回してる腕を離せ。さもないと折るぞ、コラ。



「ふっ、俺を睨む前に仁王をどうにかした方がいいんじゃないのか?」

「柳くんマジでムカつくんだけど!てか、仁王は気にし過ぎ!あたしが4人潰せなかったのが悪いし。むしろ、仁王の怪我を増やしたのあたしのせいだし」

「うむ、確かに。お前が連絡をして俺等が来るのを待っていれば済む話だった」

「…参謀は黙っとってくれか」

「…蓮二?無茶したのは確かに璃亜だけれど…否定する様な事を言うのは許さないわよ」

「いや、その件については柳くんが正しいからいいよ別に」



うん、そうなんだよ。
柳くんが言うように赤也に連絡してからみんなで突撃すればよかった話なんだよね。

あたしが単独で突っ込んだから悪い訳で、仁王は悪くない。あたしが勝手に突っ込んだ上に捕まったのが悪い。

…あぁ、また自己嫌悪だ。
ずっと思ってた事だけど、今回の事は本当にあたしが悪いと思うんだよね。腕の怪我とかワリとマジでどうでもいいくらいに、あの時の自分をぶん殴りたい。

いくら、仁王が倒れてたっていっても…死んでる訳じゃないだろうし。何故、もっと冷静になれなかったのか…マジでバカだな、あたし。



「悪いが俺は、楠木を責めているつもりはないぞ。それにだ、あの場で楠木が無茶をしてまで助けに行ったお陰で仁王は打撲程度で済んだと俺は思っている」

「どういう事?」

「普通に考えてみろ、ただ暴力を奮うだけならば薬を使ってまで気を失わせる必要はあるか?」

「仁王が暴れると思ったとか」

「いや、相手の人数からして仁王を見た目で非力と決め付けていた可能性が高い。実際は、テニス部で喧嘩慣れしてるベスト3に入るくらいには凶暴だぞ」

「ちょ、参謀…」



なにそれ初耳なんだけど。
てか、普通にテニス部が恐ろしいんだけど。


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