もっと強くなりたい (1/4)
やべぇ、真田くん家パネェ!
いや、なんとなく予想はついてたけどさ!さすがです!
あたしはここで勉強と言うか、真田くんと鍛練に勤しみたいんですが!!
「真田くん!勉強もするけど稽古つけて!」
「むっ、良かろう。ならば、柔道着を用意して来よう」
「やったぜ!!」
「えぇ、璃亜先輩が勉強教えてくれるんじゃないんスか!?」
「て言うか、璃亜と真田はバカなの?腕怪我してるのに稽古とか無理に決まってるでしょ」
「いや、大丈夫!無理はしないから!型とかを教えて貰うだけにするし!」
そして真田くんの案内で柔道着に着替えて、いざ稽古です!
ちなみにみんなは、隣で勉強してるので疲れたらすぐに勉強に参加する事が出来る。
もはや、公開稽古みたいになってるが気にしない気にしない。て言うか、真田くんカッケェェェ!!似合い過ぎだろ!惚れるわ!是非、投げ飛ばして下さい!
とりあえず、よろしくお願いします!と頭を下げるとうむ!共に精進だ!とか言われた。
やだ、真田くん…カッコイイ。
「腕が痛むようならすぐに言うんだぞ。もちろん、そんな腕を酷使する様な事はしないが」
「ウス!てか、蹴り技!蹴り技教えて下さい!あたし、力ないし脚掴まれちゃうとどうにもならなくて」
「うむ、蹴り技なら良かろう」
「喧嘩キックになるとたまに自分の脛も痛いからさぁ」
「芯で蹴らなければ力が分散し、余計な力を使うからな」
*****
とりあえず、ブカブカの柔道着を着てる璃亜が可愛いんだけど。普通に稽古とかやめなよと止めようと思ったのに、ちょっと見ていたい。
真田が近くにいるのがちょっと不満だけど。
でも真剣な顔で真田の言葉に頷きながら、必死に蹴りを繰り出している璃亜に何故か胸が痛む。
璃亜がヤンチャをしていたのは、なんとなく言動とか行動でわかってたけど…まだ稽古だの鍛練だの言ってやりたがるのは、やっぱり俺等のせいなのかな。
自分の身を守るだけなら十分なくらい璃亜は腕が立つのに。
「…なんか璃亜先輩、凄い真剣ッスね」
「多分、俺のせいじゃ」
「この間のヤツ?」
「あやつ、助けに来たのにあたしが助けられたとか有り得ないみたいな事言うとったからの」
「しかし、2人は楠木さんが気絶させた様でしたが…」
「いや、相手が複数な場合は全滅させなければ意味がない。仲間呼ばれる可能性があるのでな」
なんだ、この空気。
勉強どころじゃないじゃないか。それに仁王がシャーペンを弄りながら、辛気臭いオーラ出してるのがこれまたウザい。
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