×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -

(4/4)


でも、越前くんがそこまでする子だとは思わなかったわね。財前くんや日吉くんは、なにかと私に璃亜の事を聞いてきたりしていたからまだわかるのだけれど…



「それにしても楠木がファーストキス済みとは驚いた」

「まぁ、中学の時にね」

「確か、今まで付き合った人はいないはずが…やはり楠木は誰とでもキスが出来るヤツなのか?」

「…そこについてはノーコメントかしら。でも、さすがに嫌いな人とはしないとは思うわよ」

「…また意味深な事を」

「ふふ、ちなみに私も璃亜とキスした事あるんだけどね」

「……!?な、なにっ…!」



そして私の言葉にクワッと目を見開く蓮二に笑ってしまう。深い意味はなかったのだけれど、一応言っておいた方がいいかと思って。

そしてこのタイミングで璃亜が仁王くんとの通話を終えたのかベランダから戻って来た。

その瞬間、何故か蓮二が私の腰に手を回したのが凄く気になるのだけれど…



「なんか仁王がお腹空いたとかうっさいから帰るわ…って、なにイチャイチャしてんだ!」

「楠木、お前には失望した」

「いきなりなに!?」

「早苗に手を出すのはやめて貰おうか」

「なにこの人!てか、あたしの方が早苗と付き合い長いんだからね!」

「ふっ、長さなど関係ない。重要なのは深さだ」

「なに言ってんだこいつ!最近、マジで柳くんムカつくんだけど!早苗の事、独り占めし過ぎ!」



何故か、ギャーギャーと謎の言い合いをし始める2人に頭を抱える。蓮二も子供みたいなところはあるけれど…なにも璃亜相手にムキにならなくても。

それにしても、仁王くんは完全に璃亜に甘えてるわね。璃亜も仁王くんは、素直みたいだし。

最初はあんなに仲悪かったのに…ふふ、やっぱり仁王くんと璃亜って似てる気がする。



「あたしなんて小さい頃から早苗と一緒にお風呂入ったり寝てたりしたんだからな!」

「くっ…さすがに一緒に入浴はまだ…早苗が恥ずかしいと」

「ハッハッハッ、やっぱり柳くんとは嫌なんだよ!ざまぁ!」

「ふっ、早苗は寝る時に必ず俺に甘えてくる。だが、楠木には絶対に甘えたりはしない!」

「クッソ!自慢すんな!あたしは、早苗に甘える側だからいいんだよ!」

「…2人共、いい加減にしないと部屋から放り出すわよ」



そして私の言葉にいや、あたしは帰るんだけどさ!柳くんも帰れよ!とまた言い合いを始める2人にハァ…と溜め息を吐いた。

そして越前くん…色々と頑張ったんだろうけど、璃亜には何も伝わってないみたい。なんか本当にごめんなさい。

…璃亜を傷付けたり泣かせたりしない程度にまた頑張ってちょうだい。





※仁王宅にて夕飯なう
(クッソ!柳くんムカつく!)
(参謀と喧嘩でもしたんか?)
(早苗の取り合いになった)
(…ぶふぅっ!?)
(ちょ、汚いんだけど!!)
(え、はっ?…さ、参謀と?)
(お前には失望したとか早苗に手を出すのはやめて貰おうかとか言われた)
(お前さんは、羽川になにしたんじゃ…)
(いや、なにも?それで言い合いになった)
(参謀が言い合いねぇ?珍しい事もあるのぅ…)
(でもまぁ…柳くんは、早苗と一緒にお風呂入った事がないからあたしが勝ったんだけどね!)
(…ぶふっ!?ゲホッ…参謀とどんな言い合いしとるんじゃ!)
(いやだから、早苗ついて)
(…は、羽川も大変じゃな)

prev|next

[戻る]