データ=脅しの道具 (1/4)
只今、あたし楠木璃亜はピンポンラッシュなうです。
「もう、うるさいわね…なにっ…わっ!」
「早苗ーーっ!!!」
「…い、いきなり、どうしたのよ」
「い、いや、あのね!リョーマくんにちゅーされたんだけど!!」
「…とりあえず、色々恥ずかしいし…うるさいから中に入ってちょうだい」
「ほぅ…なかなか興味深いな」
「いやぁぁぁあ!?柳くんいるしぃぃー!?」
ドアを開けた早苗に飛び付いて、リョーマくんにちゅーされた事を告げたらリビングから柳くんの顔が現れた。
怖い!一番聞かれちゃいけない人に聞かれた!てか、なんで柳くんがいるの!!
あ、いや…普通に考えたら柳くんは彼氏なんだから早苗ん家にいてもおかしくないじゃないか!
そして早苗に腕を引かれて部屋に上がったんだけど、柳くんがノート構えて待ってた。マジで死にたい。
「それで…越前くんになにをされたの?というか、今まで越前くんのところに行ってたの?」
「え?柳くんがいるのに話せと!?」
「俺の事は、気にしなくていいぞ。さぁ、話すんだ」
「き、聞く気満々じゃないですかー!やだー!!」
「今更でしょ。それで、どうしたの?」
とりあえず、柳くんがいるから話し辛いんだけども!いや、さっき玄関で言っちゃったから確かに今更感凄いけどさ?
やっぱり、ちょっと抵抗あるじゃないですか!
しかも貴重な2人の時間を奪ってしまって大変申し訳ない!!いや、まぁ…もう話すよ!2人の時間を奪ってしまったなら逆に話すわ!コノヤロー!
「えと、ですね…今日、リョーマくん家に勉強をしに行ったんですよ」
「…え、越前くんって中学3年生よね?あんたバカなの?」
「違う!いや、バカなのは違わないけど!あたしが英語が苦手でヤバいって話をしたらリョーマくんに帰国子女で英語ペラペラだから教えようか?って言われてですね…」
「うむ、なるほど。確かに、越前は帰国子女で間違いはないが年下に教わるのはどうかと思うぞ」
「クッソ!言い返せねぇ!でもかなり英語出来る様になったし!テストとか余裕だし!」
なんなの?柳くんおこなの?早苗とのラブラブタイムを邪魔されておこなの?いや、柳くんは元からこういう人だった。
冷静に抉って来る人だったわ。て言うか、英語の話はもういいんだよ!いや、よくもないけど!かなり大事な事だったけど!
prev|
next