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そしてそんなあたしの気持ちを察したのか察してないのか、みんなはお前さんが黙ってるなら深く言うつもりはないって言っとったナリと言いながらあたしの肩を撫でた。
…お、おう。
「じゃが、俺は言うぜよ。とりあえず、ちょっと見せんしゃい」
「は?…ぬわぁぁっ!?な、なにをするんだ!やめろ!変態!」
「傷痕を見せろって言っとるだけじゃ、ほれ暴れるんじゃなか」
「はぁ!?見なくていいし!ちょっとマジでやめろ!離せっ…ギャーー!!」
「こう見ると結構目立つのぅ。右腕は、痕が残らんといいんじゃが…って、急に大人しくなったの」
いや、よく考えたら仁王も怪我してるし暴れたらヤバいでしょ。本当なら暴れたいけど、頑張って我慢してるんだよ!
て言うか、見たなら手を離せ!服が伸びるだろうが!そしていい加減にあたしも離せ!
とりあえず、暴れはしないが必死に離せの意味を込めて仁王をを押すが全く伝わってないらしい。なんだ、こいつ!!
「璃亜?」
「…なんだよ?」
「助けに来てくれて嬉しかったナリ」
「別に当たり前でしょ」
「じゃが、怪我したんは許さん」
「ちょ、なにっ…お、ま!なにしてんだ!やめろ!ちょっ…やめっ…いっ!耳を噛むな!」
「ピアスが邪魔じゃ」
「意味わかんねぇし!離せ!!」
そしてやっとあたしを解放した仁王は、何故か笑顔である。なんだ、こいつ!すげぇ、ムカつくんだけど!!
もう、あたしは部屋帰る!
こんなヤツ、知らん!
バッと立ち上がり足早に部屋を去ろうとするが、仁王がそれをさせてくれず後ろからお腹に腕を回されて今度は、ソファーじゃなくて仁王の上に座る形になった。
「これ、勝手に帰るんじゃなか」
「帰るわ!あたしは、勉強するんじゃい!」
「なら俺が教えちゃるけん、ここでやりんしゃい」
「嘘だな!絶対邪魔する気だ!」
「そうじゃなぁ〜今日の昼夕も飯作ってくれるんじゃったらちゃんと教えちゃる」
「おい、つまりまともに教える気なかったんじゃねぇか!」
「嘘じゃよ、さすがに部活禁止は困るからの。ちゃんと教えちゃるよ」
ほれ、勉強道具持って来んしゃい。とあたしを離すが、引き留めたのお前だけどな!!
そして英語は、明日リョーマくんに教わるのでその他の教科の勉強道具持って戻って来たら、ちゃんとやる気だったらしく仁王も勉強道具を準備してた。
て言うか、なんでこいつあたしより授業サボってんのに頭良いんだろう。本当に意味がわからないよ。
※夕飯なう
(明日も来てくれんじゃろ?)
(明日は、予定あるから無理)
(まーくんを一人にするんか)
(赤也とか呼べばいいじゃん)
(うるさいから嫌じゃ)
(まぁ、朝御飯だけなら作りに来れるけど)
(なら、朝御飯だけでいいナリ)
(はいはい、わかったわかった)
(毎朝、璃亜が作りに来てくれるんじゃったら朝御飯も食べるんじゃが)
(せめて、お前が来いよ。朝から怠いわ)
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