×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -

(2/4)


真田くんの腕を掴んだまま思考すること約1分。何を思ったのが真田くんがゆっくりとあたしの隣に座った。

え、真田くんが女の子のベッドに座るとかないでしょ?あれ、やっぱりこの真田くんおかしくない?と思った時だった。



「なんでわかったんじゃ?」

「ひ、ひぃー!?」

「なんじゃ、気付いとったんじゃなかったと?」

「やだ、真田くんが気持ち悪い!」

「相変わらず失礼な奴じゃな」



真田くんの顔なのに声と喋り方が仁王なのが凄く気持ち悪くて思わず身を引いてしまう。

て言うか、本当に仁王だったの!?え、いや、仁王かな?とは思ってたけどさ。

てか、真田くんに変装してた意味がわからないんだけども。



「で、なんで俺だとわかったんじゃ?」

「うわ、マジで仁王かよ」

「あからさまに嫌な顔をしなさんな。さすがに傷付くぜよ」



何やら背を向けてなにかごそごそとすると顔が真田くんから仁王になってた。なんだ、こいつルパンか!

ふぅ〜と髪を整えるように手櫛をすると膝に肘をついてあたしを見てくる。

なんなんですかね、この人は。



「てか、なんで真田くんになってるんですかね。貴方は何がしたいんですか…」

「参謀と羽川に頼まれたんじゃよ。真田は、お前さんの事あんまり知らんじゃろ?」

「いや、あんたもそんなに知らないでしょ」

「まぁ、聞きんしゃい。で、俺が行くと言ったらブンちゃんや赤也が騒ぐからって事で真田に変装してたんじゃよ」



う、うーん?まぁ、確かに電話でもかなり騒いでだしね。でもなんで仁王な訳?

別に迎えに来るだけなら誰でもいいじゃん。それこそ、幸村くんだけとか。

それに早苗に頼まれたって…なにを?て言うか、それを何故に仁王に頼んだし。



「まぁ、顔色はよくなったがまだ本調子じゃないんじゃろ?寝ときんしゃい」

「いや、跡部くんにお礼言わなきゃだし。それに帰るんでしょ?」

「いや、時間も遅くなるし明日は休みだから帰るのは明日になったぜよ」

「あ、そうなんだ」



なんか色々と考える事がダルくなってきたあたしは、ここはどことかその他もろもろ疑問がたくさんあるがとりあえず黙っていると胡散臭い顔をしてあたしを見ていた仁王があたしの頭を何故か撫でる。


とりあえず、すぐに手で払うがお前さんは相変わらずじゃの〜なんて喉を鳴らしながら笑う仁王を睨んだ。


prev|next

[戻る]