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放課後、島ちゃんに呼び出されとったのは覚えとる。じゃが、途中で数人の女子に捕まった。

いつもの様に軽くスルーして職員室に向かうつもりだったんじゃが、そいつ等はいつも以上にしつこかった。

途中で何故かスマホを奪われたりして、正直イライラを通り越して冷静になった。

俺がこやつ等の連絡先を消した事にギャーギャーと騒いでるみたいで勝手にまた登録しとくから!とか言ってスマホをポケットに入れて返して来た。



「夏休みの間、寂しかったんだよ?今日くらい相手してよ!」

「無理じゃ」

「な、なんでよ!雅治、本当に付き合い悪くなった!前みたいに遊んでよ!」

「離れんしゃい。邪魔じゃ」

「っ…!前までは、相手にしてくれてたじゃない!なんか雅治、変だよ?」

「そ、そうよ!前は、気が向いたら遊んでくれてたのにっ!」

「もう向かん。いいから、離れんしゃい」



本当にしつこいぜよ。
いつもなら俺に言われたら渋々ではあるが引いとったのに、今日はヤケにしつこい。

気が向いたら遊んでね?なんて言いながら去って行くのになんで今日は、こんなに必死なんじゃ?夏休み明けじゃからか?

腕にまとわり付いとる女に視線を移して顔を確認するが、正直覚えとらんな。それに名前もわからん。



「今日だけでいいから!ね?」

「そ、そうだよ!私達がお金払うし!」



………引っ掛かるぜよ。
こやつ等の言う、今日だけって言う言葉がヤケに引っ掛かる。なんで今日なんじゃ?

それにこやつ等、なにか様子が変じゃ。まるで俺を足留めしとる様な…時間稼ぎをしとる感じがするナリ。

……また、璃亜狙いか。

バッと腕にまとわり付いとる女を振り払いポケットにしまわれたスマホを取り出すと、案の定電源が切られていた。



「誰に頼まれた?」

「な、なんの事?私達は、雅治とまた一緒にっ…」

「俺は、誰に頼まれたか聞いとるだが」

「っ…なっ…す、鈴木!C組の鈴木に雅治を引き留めてあわよくばそのまま遊びにでも行って来てって…カラオケの無料チケット貰ったの」

「私達は、他はなにも知らないの!ただ、チケットくれたから…雅治とっ」



女がギャーギャー騒いどったがスマホの電源を入れながら職員室に走って向かう。璃亜からの着信とメールが来ているのを見る限り、俺になにか用があったのか…

とりあえず、島ちゃんの元へ向かうともう終わったのか?と言われて頭を傾げると楠木と一緒に社会準備室の片付けしてたんだろ?と言われて、すぐに社会準備室に向かった。

そこで目にしたのは、璃亜を本棚に追い詰めとる鈴木の後ろ姿じゃった。


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