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柳生に寄り掛かって幸せそうに寝ている璃亜の髪を軽く撫でると擽ったそうに身を捩った。



「仁王くん、やめたまえ」

「おぉ、怖い怖い。これのどこが紳士なんじゃ。腹ん中、真っ黒なんに」

「失礼ですね。最近の貴方達を見ていて余りにも楠木さんが可哀想なので当たり前の事をしているだけです」

「ククッ、最近ヤケに絡んで来るのぅ」

「このまま、いい人止まりは嫌なので。ねぇ桑原くん?」

「お、俺かよ!?いや、まぁ…俺は別に」

「は!?ジャッカル、お前ー!!」

「そうなると紳士の仮面を外すの大変そうじゃなぁ」

「大した事ありません。それとその私がまるで猫を被っている様な言い方をやめたまえ」



眼鏡のブリッジを押さえながら意味有り気に笑う柳生にやれやれと溜め息を吐く。

それにしても柳生までこっち側に来るとはのぅ。幸村だけでも大変なのに全く面倒極まりないぜよ。

まぁ、柳生とジャッカルは璃亜にとってある意味特別な位置に居そうじゃが…それはそれで不利な気がするがの。

特に柳生は、璃亜には紳士的に振る舞っとるが腹黒いからのぅ。おぉ、怖い怖い。



「先輩達は、自重して下さいよ!」

「お前こそ先輩に譲れよぃ!」

「お前達は、違う意味で色々と自重しろよ。後、楠木が起きるから静かにしろ」

「ここに幸村がいたらまた面倒な事になってたんじゃろうなぁ。まぁ、幸村がいないから言うたんじゃろ?」

「さぁて、どうでしょうね。ただ、私に甘える楠木さんが余りにも可愛らしかったので、つい」

「この黒い笑みを璃亜に見せてやりたいぜよ。全くもって紳士の欠片もないナリ」



相変わらず、ギャーギャーと騒いどる赤也とブンちゃんは前からわかりきってた事じゃが、これで真田と参謀以外みんなこっち側って事かの?

いや、ジャッカルは微妙か。
この状況でガンガン行く程、無謀なヤツじゃないし。それに柳生みたいに腹黒い訳でもないからの。

それにしてもこれは、アレじゃな。天龍寺とかが言ってた、トリップ効果とやらを疑うレベルナリ。

まぁ、それは絶対にないんじゃろうがな。璃亜から無駄に絡んだりして来んし、可愛いアピールとか全くないからの。



「璃亜は、罪な女じゃのぅ」

「仁王先輩もある意味、罪な男ッスよね。いつか女の人に刺されそうッスもん」

「確かに。まぁ、遊び人だからな仕方ねぇだろぃ」

「…赤也とブンちゃんもそれなりに遊んどった事、璃亜にバラしてもええんじゃが?」

「すんませんした!!」
「悪かっただろぃ!!」

「…お前等、必死過ぎかよ」



まぁ、別に言うつもりはこれっぽっちもないんじゃがな。それに赤也とブンちゃんの場合は、中学ん時に勢いとノリで付き合って別れてを繰り返してただけじゃしな。

それにしても、本当に面倒じゃ。

とりあえず、璃亜の寝顔を写メるかの。柳生の肩に寄り掛かっとるのがマイナスじゃが。





※寝顔撮影後、赤也が財前に送信
(あ、財前からもっと写メ送れやって来ました)
(食い付きハンパねぇな)
(白石から電話来たんじゃが)
(…あいつ等も必死か!)
(本当に幸せそうに寝ていますね)
(なんじゃ、白石)
("財前に送ったん俺にも送ってくれへん!?")
(赤也、白石が写メくれじゃと)
(あいつには、送んなくていいだろぃ)
(いや、自慢込みで送るッス!)
(楠木…マジで大変だな)
(それは、今更じゃないですか?)

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