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相変わらず、マイペースでサボり癖のある璃亜が始業式をサボるんはなんとなくわかっとったが…まさか朝のHRまでサボるとは思わなかったぜよ。

それに羽川から連絡が来て迎え行ったら行ったで寝起き全開じゃったしな…本当にマイペースナリ。

HR後に屋上に向かえば案の定、眠たそうにぼけぇ〜っとしとる璃亜がいた。

なんかよくわからん会話をしたかと思ったら、寝るらしく俺に背を向けて寝っ転がる璃亜に少し寂しい気もしたがまぁ、寝かせてやろうと思ったんじゃが…

チラリと璃亜の首筋に紅い痕が見え、すぐに髪の毛を退かして確認をした。

…こんな事をするんは、財前くらいしかおらんな。白石も怪しいが…あやつは、俺等と一緒におったからのぅ。


そんで璃亜を壁際まで追い詰めたんは、いいんじゃが…俺の忠告に更に爆弾発言を返して来た。

…雨音のヤツ、完全にわかってやっとるな。まぁ、こやつの事は妹みたいなもんだから。なんて言ってたが…それがかなりの問題になっとるぜよ。

男が全員、雨音みたいなヤツだと思っとるんか…こやつは。



「おまんは、女じゃろうが」

「は?今まで男だと思ってたって事?あれ、あたし喧嘩売られてる?」

「…もういいナリ。お前さんがバカなのは重々承知じゃ」

「意味がわからん」

「今、どういう状況かわかっとるんか?」

「銀髪のヤンキーに壁ドンされてる」

「まぁ、半分当たりじゃ」



やったぜ!と言わんばかりの顔をしとるこのバカにさすがにイラッとして来たナリ。

俺からしたらこの場で、押し倒してもいいんじゃが。むしろ、危機感を覚えるにはその方がいいかも知れん。

いや、むしろこやつの場合…警戒心は高い方じゃ。なのに、心を開くと警戒心が100から0になるんが問題じゃな。

まぁ、嬉しい事ではあるがの。



「はい、当たったから退けろ」

「嫌じゃ」

「なんでだよ!退けろ!なっ…」

「さすがに不意打ちじゃない限り効かんナリ。まぁ、これで璃亜お得意の拳は使えんのぅ。どうするつもりじゃ?」

「なら頭突きするし」

「それ言ったら意味ないんじゃなか?」



璃亜の両腕を壁に押し付ける様に掴むと必死に暴れるが、璃亜は力がないのでどう足掻いても無理じゃ。生憎、体制的に蹴る事も出来んしな。

そして遂には、自爆をする始末じゃ。あ、やべっ…みたいな顔をする璃亜に頭突きをされん様にとりあえず、覆い被さる様にして璃亜を見下す。

元からちっさいのが余計にちっさく見えるのぅ。



「これで頭突きしても大したダメージにならんぜよ」

「ぬおぉぉぉ!!!」

「なんて声出しとるじゃ…本当に危機感がないのぅ」

「う、動け動けっ!動いてよー!!」

「お前さんは、どこのパイロットじゃ…」



ハァッ…なんかバカらしくなってきたナリ。必死に逃げ出そうとしとるみたいじゃが、まるで茶番じゃな。


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