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とりあえず、彼は周助くんの弟らしい。
そしてあたしと目が合うと何故かそっぽ向かれた。なんだ、あたしは嫌われたのか!おめめパッチリで可愛いとか思ってたのがバレたのか!
「ふふふ、ほら裕太。自己紹介は?」
「な、なんで俺が!」
「ん、嫌ならいいよ!あ、聞かれてないけど、あたしは楠木璃亜ね」
「…お、俺は不二裕太。兄貴からあんたの事は聞いてるし、知ってる」
「あれ?そうなの?」
「…それに全国大会決勝の会場で目立ってたから。大泣きしてたし」
い、いやぁぁー!そんな覚え方されてるとか恥ずかし過ぎる!!てか、君もあの会場にいたの!?なんか周助くんがあれは目立ってたよね。とか笑ってるけど笑い事じゃないから!
後、町田さんがさっきからあたしの隣から離れないんだけど!部屋に戻らなくていいのか!
とりあえず、そんな変な覚え方をされたままなのは嫌なので立海テニス部のマネージャーだから!と言ったらえ、知ってるけど…って軽く引かれた。
……泣いた。
「おやおや…こんなところまで私達、聖ルドルフの偵察ですか?んふっ、全く油断も隙もなっ」
「ねぇ、璃亜。時間があるなら今から裕太とクレープ食べに行くんだけど一緒にどう?」
「む、無視をするとはいい度胸ですねっ…!」
「あぁ、いたの?観月」
「いつも観月が悪いな。一応、止めたんだが」
「ふふふ、いいよ別に。赤澤達も出掛けるのかい?」
なんかいっぱい人が出て来た!しかも周助くんに腕引かれて、なんか周助くんの背中に隠れてるみたいになってるんだけど。
てか、寮の前だもんな!そりゃあ、いっぱい人が出て来てもおかしくないな!
そしてこの人達は、周助くんの知り合いなのか。しかも町田さんがビックリした顔してるんだけど。町田さんも知り合いなのかな?同じ寮の人っぽいし。
「みんなと少し打ちにな。クレープ食いに行くなら無理にとは言わんが一緒にどうだ?」
「う〜ん。私服だし、ラケット持ってないからね」
「ところでさぁ、その不二が隠してる子って立海のマネージャーだよね?ふふふ、なんでいるの?」
「あ、本当だーね。立海が優勝して大泣きしてた子だーね」
「な、なんですって!?立海までもが偵察に来ているとはっ…!」
「あ、いやっ…観月さん、それは誤解です。楠木さんは私を助けてくれてっ…」
うおぉい!だからその覚え方やめてくれ!た、確かに泣いてましたけど!!
そしてなにやら赤也とまではいかないがワカメヘアーの人に必死に誤解ですと訴えてる町田ちゃん(さんから格上げ)、マジで可愛い!むしろ、ありがとう!
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