ピンポンラッシュ! (1/4)
う、うるせぇ…。
ピンポンピンポンと有り得ない速度で鳴り響くインターフォンに目を覚ました。
あれ?あたしいつの間に寝たっけ?3時くらいまでは起きてた気がするんだけど…
とりあえず、赤也はあたしに張り付いて寝てる。そしてここはベッド…うん、赤也が運んでくれたのか。
……てか、うるせぇぇ!!
いつまでピンポンピンポンやってんだよ!ピンポンラッシュか!諦めてピンポンダッシュして帰れよ!
「ちょ、赤也!お客さん来たみたいだよ!起きろ!」
「ん〜っ…んん。無視でいいッスよぉ〜…」
「いや、無視出来ないレベルのピンポンラッシュなんだけど!」
「…んっ…なら、せんぱいが出て下さいよぉ…。俺、ねむい…」
「えぇ!?てか、あたしも眠いっつーの!」
「えぇ〜…?適当な事言って帰らせていいっすから〜…」
とか言いながらあたしに抱き付くのは、どういう事なんだ。てか、赤也が本気でふにゃふにゃだ。これは、なかなか起きなさそうである。
とりあえず、未だに諦めずピンポンラッシュをしているので、あたしも寝たいが寝れる訳がない。
まぁ、アレだ。
相手の名前は聞くとして、あたし従姉妹なんですよーだからよくわからなくてーとか言って誤魔化せばオーケーかな。
そしてこのピンポンラッシュの中スヤスヤとまた寝始めた赤也に感心しつつ、ゆっくりと玄関へ向かった。
相変わらず、うるさいピンポンラッシュにうんざりしつつゆっくりと鍵を開けてドアを開ける。
「は、はーい…どちら様でっ…」
「お前もっと早く出て来っ…」
「指が疲れた…ナリ?」
「まだ寝ているとはたるんどっ…」
「うむ…これは、予想外だったな」
とりあえず、咄嗟にドアを閉めようとしたら足が入って来て、見事に閉められなかった!
ヤバい、死んだ。
「ふふふ、あれ?ここは、赤也ん家であってるよね?なんで璃亜がここにいるのかな?」
「い、いや…!あたし、赤也の従姉妹なんですよー!ちょっとやめて下さいよー怖いー!警察呼びますよー」
「昨日、赤也に家には自分以外誰もいないと聞いたのだが」
「ふふふ…早く開けないと無理矢理開けるよ?いいの?ドーンってやるよ?」
「……は、はい」
ヤバい、怖い!!!
渋々、必死にドアを閉めようとしていた手の力を緩めるとゆっくりとドアが開いて、見知った顔がこんにちは!!
あ、早苗までいるし。
これマジで終わった。
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