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そして赤也に数学を教えてるんだけど…これは、真田くん達がスパルタ勉強会をするのもわかるね。
あたしよりバカだよ、この子。
いや、なんだろう…。
理解すれば出来るみたいだけど、理解するまでに時間が掛かり過ぎてヤバい。そしてあたしの頭もなんか色々とヤバい。
「なんか璃亜先輩の教え方って分かり易いッス!」
「あたしもバカだからね。バカの気持ちわかるからね、仕方ないね」
「なんスかそれ!」
「いいから、はよやれ。数学終わったら夕飯にする?結構、集中してやってたし」
「はい、いいッスよ。てか、マジで泊まるんスか?」
「ん〜?無理なら夕飯作って帰るよ。別に徹夜は自分家でも出来るし」
てか、なんだかんだで真面目にやってるし。別にあたしと一緒にやらなくても大丈夫なんじゃね?
いや、まだ半分も終わってないんだけどさ。まぁ、別に夕飯作って帰るのも手だなぁ。やっぱり、人ん家に泊まるってちょっと気が引けるし。
ちなみに跡部くん家は、論外である。あれは、もう旅行的なノリだからね。
「え、いや、無理とかじゃなくて…な、なんでもないッス。でもお風呂とかは?」
「あぁ、一応着替えは持って来たけど」
「・・・(マジで泊まる気満々だった!)」
「あ、でも赤也の服を借りればいっかーとか図々しい事を考えてたから最低限しかないけど」
「それは構わないッスけど。璃亜先輩って…本気でバカなんスね」
「ちょ、おまっ…!そのバカに勉強教えて貰ったのどこの誰だよ!」
「いや、そういうバカじゃないッス」
ならどんなバカだよ!
しかし、何故か赤也にハァ〜と溜め息を吐かれた上に呆れた顔をされた。
なんか腹立つんだけど。
…まぁ、いいや。
とりあえず、赤也の数学が終わるまであたしも残りの苦手科目をちまちまとやっていたのであった。
―――
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そしてあたしが夕飯の準備している間に赤也がお風呂の準備をしてくれてます。
まぁ、結局の話…赤也に1人で課題頑張れるかと聞いたら無理ッス!と元気に言われたので泊まる事にしました。
ちなみに夕飯は、肉がいいとかいうかなりアバウトなリクエストにより豚肉のしょうが焼きにしました。
赤也のお母様、勝手に材料を使ってすいません!!
「璃亜せんぱーい!お風呂、お湯入れときますよ〜?」
「おん、いいよー!後、もうご飯出来るから早く来なさい!」
「今、行くッスー!!」
そしてお風呂場からダッシュで戻って来て、一緒にいただきます。
それにしても嬉しそうに食べるな。いや、作った側としても不味そうに食べられるよりは全然嬉しいけどさ。
アレだ、ふうくんとふみくん(ブン太の弟)を思い出すな。まぁ、赤也は手の掛かる弟っぽいしな。
そしてあたしの実の弟は、そんな手は掛からないのであった。むしろ、優秀である。
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