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しかし、毎回気になるのが…
「あんたお昼ご飯それだけ?」
「ん?そうじゃが?」
「少なくない?お前は、女子か!」
「璃亜にだけは、言われたくないぜよ」
「あたしは、女子ですが!?」
いっつも食べる量が少ない。
いや、あたしからしたら普通なんだけど一般的な男子高校生にしては少ない。て言うか、少な過ぎてヤバい。
分かりやすく言うと、いつもガバガバ食べまくっている赤髪と切原くんがパン10個だとする。普通のジャッカルくん、やぎゅーくんが5個だとする。少食の柳くんが3個だとすると仁王は1個である。
どう考えてもおかしいだろ?女子でも2個くらい食べるぞ?いや、あたしは無理だけど。
「なんじゃ、心配してくれるんか?」
「いえ、全く違います」
「全く可愛くないのぅ。なんなら、璃亜の弁当分けてくれてもいいんじゃが」
「なんでだよ。パン買って来いよ」
「その玉子焼きが食べたいナリ」
こいつ人の話を全く聞いてない。ダメかの?と頭を傾げているがそんなのであたしが騙される訳ないだろうが!
誰がやるもんか!と残り一つの玉子焼きを箸で取り口に放り込もうとした。
しかしそれを華麗に阻止した仁王。しかも阻止しただけでは、事足りずあろうことかあたしの玉子焼きは仁王の口の中に消えたのだった。
「おいーっ!?」
「ふむふむ…甘いのかと思ったらだし巻き玉子じゃったか」
「あ、仁王ずりぃー!」
「仁王先輩だけズルいッス!」
「ごちそうさん。なかなか美味しかったぜよ」
「ちっげーよ!感想とか聞いてねぇし!返せし!」
「無理な事を言いなさんな」
くっそ!あたしの玉子焼きがっ!仁王、許すまじ!許すまじ!しかも仁王のせいで赤髪と切原くんがあたしのお弁当を狙ってくるしで最悪である。
まぁ、真田くんのおかげでこれ以上あたしのおかずが減ることはなかったんだけどね。
お礼に昨日の晩御飯の残りの煮物をあげたら何故かすげぇ顔反らされた。でも美味しいって言ってくれたからよかったよかった。
「はぁ…璃亜は、本当に何も考えないんだね」
「ちょ、なんでそんな哀れな者を見る目で見るんですかねぇ?」
「まぁ、いいよ。俺にもなにかくれないかい?おかず交換ってやつね」
「まぁ、交換ならいいけど。でも煮物とポテサラしかないよ?」
「はぁ…本当に何も考えてないね。まぁ、ポテトサラダを貰うよ。はい、代わりに好きなの取っていいよ」
何故かすげぇバカにされてる気がするが幸村くんのお弁当から玉子焼きをいただく。
自分のは、仁王に食べられたからね。あ、幸村くんの玉子焼きは甘いんだ。
その様子を赤髪と切原くんが羨ましそうに見てたらしいが、そんな事はどうでもいいのであった。(後に仁王から聞いた。)
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