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そして戻って来るなり、事情を聞かれて素直に答えたら早苗に頭を引っ叩かれた。
「本当にバカね。あんたが問題起こしてどうするのよ」
「…返す言葉もありません。ごめん」
「でも俺等の為に怒ってくれたんやろ?おおきに。せやけど、璃亜ちゃんは女の子なんやからもう少し気ぃ付けんとアカンで?」
「…はい、ごめんなさい」
「ふふふ、今日は随分と素直だね。どうしたの?」
「あたしのせいで謙也に怪我させちゃったし…相手にしなければよかった話だなぁって」
そんなあたしに気にすんな言うたやろ!とわしゃわしゃと頭を撫でる謙也だが、気にするわ!普通は気にするわ!
そして氷帝VS青学の試合全然見てねぇわ!割りとマジで今は、反省中だから。
しかし、そんなあたしに立海メンバー何故か笑っている。いや、全然笑い事じゃないけどね。むしろ、あたしは泣きたいくらいだよ。
「ふふふ、いくらバカにされたからってそんなに怒らなくてもいいのに。負け犬の戯言くらいに思っとけばいい話なのに」
「謙也さんが殴られた時とか、璃亜先輩マジギレでしたよ。正直、めちゃくちゃ怖かったッス」
「そりゃキレるわ。関係ない謙也殴ってんだもん、マジで死ねばいいと思った」
「ククッ、相変わらずキレポイントがようわからんヤツじゃな」
「あたしの大切な人達をバカにするのも手を出すのも絶対に許さねぇし」
「言ってる事が男前過ぎだろぃ。なんか、絡まれたのが謙也みてぇじゃん。性別逆かよぃ」
そしてブン太の言葉になんでやねん!と謙也が突っ込んでるが、いや…まぁ、本当にごめんね。軽く手当てはしたけど、まだ痛むだろうし。
それにしても氷帝コールうるせぇ。真面目に試合見てないあたしが言うのもあれだけどさ。
でも、うわぁ…わかちゃんかっけぇ。なにあの余裕、やだ…恐ろしい。
「…なんで日吉ん時は、見てんねん」
「ぬわっ…ひ、ひーちゃん。ビックリするから!」
「ビックリするもなにも後ろにおったんやからしゃーないッスわ」
「わかちゃん、また強くなったなぁーって思って」
「…なんや腹立つわぁ」
「なんでよ。ひーちゃんも新技完成してたじゃん。仁王と赤也に負けたけど」
「…ええ度胸や。泣き叫ぶくらい噛み付いたろか」
「すんません、最後のは余計でした」
ずっと後ろで見ていたらしいひーちゃんが小声で話し掛けて来てたんだけど、相変わらずの噛み付き魔である。
それでもはぁ〜ホンマ悔しいッスわ。とか言いながらあたしに覆い被さるひーちゃんは本当に可愛いと思う。
(てか、今更だけど千歳くんいなくね?)
(いつも通りふらふらしとるんやろ)
(それ大丈夫なのか…)
(なっ、財前!なにしてんだよ!)
(うっさいわ。ギャンギャン騒ぐなや)
(璃亜先輩から離れろよ!)
(・・・・・)
(ひーちゃん無視はいくない)
(切原と話すの面倒いッスわ)
(んだとー!璃亜先輩!こいつを殴って下さいよ!)
(いや、なんでだよ!)
(相変わらず、璃亜は大変やな!)
(なら見てないで助けろよ、お前んとこの後輩だろ)
(ほら、うちの後輩みんな自由やから…)
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