全国大会2日目:前半 (1/5)
全国大会2日目。
今日は、QF。
あたし達、立海は午前中の試合だ。
「んんーっ!エクスタシー!ええ試合しよな」
「ふふふ、楽しみだよ」
「ほんで、後で手羽先奢ったるで!」
「いや、要らないかな」
「手羽先好きなんちゃうん!?」
そして相手は、あの四天宝寺だ。部長である幸村くんと白石くんが笑顔で握手をするのを見てる訳だが。
なんか不思議な気分だ。
そして今日のオーダー
S3 丸井
D2 仁王・赤也
S2 真田
D1 柳生・ジャッカル
S1 柳
かなり攻めてる印象。
そして相変わらず、幸村くんはベンチコーチです。どうやら、幸村くんはFまで出る気がないらしい。
「じゃあ行ってくるぜぃ」
「ブン太、頑張ってね!」
「おう!任せとけぃ」
みんなで円陣を組んでからS3のブン太を送り出す。フーセンを膨らませながらミサンガをした右腕を掲げると軽い足取りでブン太は、コートに入っていった。
あぁ…なんだろう。凄いドキドキする。
知ってる学校が相手っていうのもあるんだろうけど…凄いドキドキして手が震える。
ブン太が負ける訳はないと思ってるけど…なんだろう、落ち着かない。
「大丈夫だ、楠木。ブン太は、必ず勝つぜ」
「ジャッカルくん…」
「ブン太は、天才だからな。ずっとパートナーだった俺が言うんだから間違いぜ」
「う、うん」
「そんな不安そうな顔せんとしっかり応援してやりんしゃい」
「うむ。我々も丸井と共に戦っているのだ!常に心は共にある!!」
「ふふふ、真田は相変わらず恥ずかしいセリフを堂々と言うね。でもその通りだよ。俺は、立海を…みんなを信じてるからね」
お、おぉ…そうだ!あたしも一緒に戦ってる!!
隣にいる早苗もあたしの肩に手を置くとゆっくり頷く。みんなと一緒に戦って優勝するんだ!
四天宝寺のS3は千歳くんらしく、合宿の時に1度も見た事なかったユニフォーム姿にちょっと違和感を感じた。
それにしても背が高い。
ブン太が余り身長が高い方ではないのも合間って、なかなか酷い身長差だ。
「相手は、千歳くんですか。才気煥発が厄介ですが、丸井くんなら問題ないでしょう」
「まっ、丸井先輩なら天才的〜って言いながら勝ちますよ」
「ブンちゃんは、やる時はやる男じゃき。問題なかなか」
「圧倒的信頼!!」
「うむ。しかし、千歳についてはデータ不足でわからないところが多いのも事実」
「蓮二、シッー」
柳くんのバカヤロウ!データが無かろうがブン太は、勝つぞ!そして早苗さん、顔笑ってませんよ!シッーて口元に指持ってってるけど、怖いッスよ!
なにその無駄な事を言うなと言わんばかりの無言の圧力!しかし、さすがの柳くん!身の危険を感じ黙ったーーーっ!!
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