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そして騒がしい四天宝寺のメンバーを無視してコートを見れば、ひーちゃんが首元を指差して口パクでなんか言ってる。

んん…っ?

勝 っ た ら え え ッ ス よ ね ?

ま、負けてしまえ!
せっかく、ひーちゃんを応援してあげようとしたのに!どんだけ、手羽先好きなんだよ!!

必死に手でバツを作るがひーちゃんは、クツクツと笑うと試合に集中した。

ク、クッソ…!やっぱり集中してる時のひーちゃんカッコイイな!!手羽先大好きだけど。



「ほぅ…集中力が合宿の時より数段上がっているな。この短時間でなにかあったか」

「プレッシャーも然程感じていない様ですね。白石くん達の杞憂だったのでしょうか」

「ふふふ、璃亜?もしかして、財前になにかした?」

「いや、なんも?てか、こっからなにかするもなくない?むしろ、まだ応援すらしてないけど」

「璃亜は、バカじゃからのぅ。気付かん内にやる気にさせとるんじゃろ」

「おい、バカは余計だろ」



そしてひーちゃんは、ほぼ点を落とす事なく試合に勝った。つまり、四天宝寺の勝ちだ。

そして明日のあたし達立海の対戦相手になった訳だ。

うわぁ…こんなに早く当たるとは思わなかった。そして幸村くんが心なしか嬉しそうなのが怖い。

そして試合を終えた四天宝寺のメンバーが駆け寄ってくる。てか、謙也は速過ぎだから。1回通り過ぎてんじゃねぇか。



「璃亜ちゃん!俺等の試合見ててくれたんやな!嬉しいわぁ」

「いや、ごめん。まともに見てたのひーちゃんの試合だけだっ…ぬふ!」

「璃亜〜久し振りばい!相変わらず、むぞらしかぁ〜!!」

「いやぁぁー!久し振りの千歳くんアトラクション!しかも無駄に元気ぃぃーー!!」

「合宿ん時から思ってたんスけど、璃亜さんって四天宝寺のおもちゃッスよね」

「ふふふ、璃亜だからね。でも俺の許可なく遊ぶのはいただけないなぁ…」



そして何故かダークスマイルの幸村くんが降臨なさって、千歳くんと謙也と金ちゃんに盾にされた。お前等、絶対に許さないからな!

なんであたしを盾にした!
むしろ、お前等が守れよ!あたし、一応女の子だぞ!!

そんな事を思いつつ、必死にダークスマイルなうの幸村くんから逃げようとしていると不意に腕を引かれて難を逃れた…と思ったら笑顔のひーちゃんだった。



「ほな、いただきますわ」

「な、ちょっ…ひ、ひーちゃっ…んふっ!」

「ざ、ざいぜーーん!!?」
「あらぁぁん!光ったら大胆ねぇ!!」
「な、なにやってんねーーん!!」



そしてあたしは、何故かひーちゃんに首を軽く噛まれたのであった。

いや、軽くとかどうでもいいわ!なんで噛まれたんだし!あたし、許可してねぇぞ!!

そして凄い勢いでひーちゃんから引き離されたあたしは、恥ずかしいやらなんやらで…金ちゃんとでっかいちょうちょや〜!とか言いながら現実逃避をした。





(財前なにしてんねん!)
(せやから、手羽先やって)
(幸村くんが手羽先好きなんは聞いたわ!)
(…手羽先?なんの話だい?)
(て言うか、あんた手早過ぎ)
(お前に言われたないわ)
(財前、お前…絶対に許さねぇからな!)
(いや、お前も大概やろ)
(璃亜に手出すってんなら俺が黙ってないぜぃ)
(ブンちゃん、昨日を思い出すんじゃ!)
(ギリギリ出してねぇよぃ!)
(…金ちゃん、ジュース買いに行くか)
(ええで!せやけど、ワイ金ないで?)
(ねぇちゃんが奢ったる!)
(わーい!おおきにぃ!!)

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