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そして不動峰と緑山の試合は、1-2で今のところ緑山が勝ってる訳だが。
不動峰のD1は、桜井くんと石田くんで緑山のD1は、拓馬と純平かぁ。
…うーん。
これは、難しいかなぁ。
「さっき伊武が棄権勝ちしたッスけど、どっちにしろこれで源達が勝つと緑山の勝ちッスよね」
「じゃな。S1まで持ち込まれると緑山は辛いじゃろうな。あの橘じゃし」
「ダブルスとしては、拓馬がいるし緑山優勢に見えるけどねぇ。でも桜井くんもかなりいい視野持ってるしなぁ」
「お前さんは、ホントによう見とるな。下手したら参謀並かそれ以上ナリ」
「ストーカーデータオタクと一緒にすんな。まぁ1年生とは、それなりに一緒に練習したからね」
そしてなんだかんだいい試合でタイブレークまでもつれ込んだ結果。
桜井くんと石田くんペアが勝った。つまり、勝負はS1に託された訳だ。
お、おう…橘くんとやっすーか。
うん…正直、やっすーは辛いだろうなぁ。
「俺は、季楽を応援するッスよ!」
「まぁ、お前さんは橘に勝った事があるからの。今は、勝てるかわからんが」
「へぇ、赤也やるじゃん」
「容赦なく病院送りにしたがの」
「…前言撤回。最低」
「ちょ、仁王先輩!!」
まぁ、赤也の黒歴史は置いといて。いや、病院送りなら赤歴史かな?なにそれ、マジ厨二病。
うーん、どうにか食らい付いてるけど…やっぱり橘くんは、強いなぁ。ゲーム運びも上手いし。
決して、やっすーが下手な訳じゃないけど…やっぱり、経験不足なのかね。
それとプレッシャーに負けないでどこまで踏ん張れるかってところか…うーん。
やっすーは、神経質だし…プレッシャーに弱いからなぁ。空気にも飲まれやすいし。
「あぁ〜負けちまった。途中までよかったのになぁ!」
「でもあの橘に6-4じゃ。大したもんナリ」
「ん〜ちょい、緑山んところ行っていい?後、不動峰にも挨拶したいし」
「別に構わんぜよ。赤也、行くナリ」
そして先に緑山のところに着いたんだけど、空気が重いです。大変、重たいです。いや、負けたのにテンション高かったらそれはそれでなんか嫌だけどさ。
とりあえず、帰り仕度をしているやっすーの肩を叩く。
「お、お疲れ様!」
「あ、うん。まぁ、負けたんだけどね」
「うん、でも凄かったよ?みんな頑張ってたね」
「ん…ありがと」
「だがな!おい、茜っ!!」
「うわぁ…面倒い。絶対言われると思った〜」
「あの打ち方やめろって言っただろ!それで膝痛めてテニス出来なくなったらどうすんだ!」
「それ、俺が言ったから。後、なんで抱き付いてんの…?切原が睨んでるからやめてくれる?」
いや、なんか泣きたいのに泣けないんだろうなぁと思ったら自然にだな。それに1年で部長ってだけでもプレッシャーだろうし。
とりあえず、頑張ったねって背中をポンポンと撫でたら泣くからやめて…と言われた。
やっぱり泣くの我慢してたんかーい!
そして泣け泣けと言うと、なんかムカつく…とか言いながら来年は勝つからと言いながら肩を震わせるやっすーによしよしと頭を撫でてあげた。
かと思ったら、璃亜さんが季楽を泣かせた〜とか一斗と茜に言われた。このやろう。
※不動峰さん来ちゃった
(いい試合だった。来年が楽しみだな)
(来年は勝ちますから)
(…でも…棄権勝ちとか…不本意だよなぁ…)
(うざーい。ねぇ一斗、あいつうざい)
(暴走した茜ちゃんが悪い〜!リズムにはぁーい!)
(羽生ー!それやめろ!ムカつく!)
(なんだかんだで仲良いのぅ)
(ま、まぁ…はい、そッスね)
(楠木達もわざわざ見に来たのか)
(うん!いい試合だったね!)
(…どうせ…緑山の応援だったんだろ…)
(ぼやきうざーい。ムカつく〜)
(こら、茜はそういう事を言わない)
(むっ、ぶぅ…季楽の意地悪)
(緑山って季楽がいねぇとヤバいッスよね)
(ホントそれな)
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