いつもと違う君に (1/4)
さすがに3日も経てばマネージャーの仕事は、慣れ来るんだけど。
「ちょっと聞いてるのっ!?」
キチガイ集団の呼び出しには、慣れない今日この頃。
どうやら、お試しでマネージャーをしているのが気に食わないようで…以前に増してご立腹の様です。
しかし、お試しだろうが正規のマネージャーだろうが、どっちにしろ気に入らないんだろうけど。
「はー…聞いてますよー」
「幸村くんがマネージャーになってくれって言ってるのに断るってどういうつもりなの!?」
「いや、やりたくないから断ってるんでしょ?バカなの?」
「なっ…!あんたっ…いい加減にっ…」
「相変わらず、璃亜は敵を作る言い方するねぃ。っとっ…丸井ブン太参上っ!」
そして何故か頭上から降ってくる赤髪である。
ピースをしながらフーセンガムを膨らませているが、あたしからしたら何をしているだと言いたい。
と言うか、お前はどこから来たんだと突っ込みたい。
「璃亜のマネージャーについての話で文句があるなら俺に言ってみろい」
「…っ!な、なんでこの子なんかにっ…」
「丸井先輩だけいい格好してずるいッスー!」
「お前は、来んなよぃ!俺様の天才的救出劇の邪魔すんなよぃ!」
「あんた達にだけは救出されたくないんですが、それは」
てか、それ自分で言うのか。かっこよさ皆無なんですけど。いや、別にこいつにかっこよさとか求めてないからいいですけど。
そして何故か切原くんまでもが頭上から降ってくる訳ですが…あなた達は、サーカスの団員なんですかね?
普通に登場しろ。
「楠木、大丈夫か?それにブン太と赤也も」
「あ、ジャッカルくん!キャー!ジャッカルくんきたー!」
「おい、俺等の時と態度違い過ぎだろぃ!ジャッカルのくせに生意気だぞぃ!」
「お、おう?大丈夫そうで何よりだぜ。って、誰もいねぇじゃねぇか」
「え?あ、ホントだ」
「ほらぁー丸井先輩がうるさいから逃げられちゃったじゃないッスか!」
そしてギャーギャーと騒ぎ出す切原くんと赤髪を無視してジャッカルくんの元に行くと、急いで来てくれたのか少し汗をかいていてなんだか悪いなぁと思いつつ、ありがとうと言うとおう。とあたしの頭を撫でた。
「やべぇ…ジャッカルくんに惚れそう」
「なっ…」
「ジャッカルテメェっ!!」
「抜け駆けとかズルいッス!!」
その時、爽やかジャッカルスマイルにやられていたあたしは、人を殺しそうな目であたし達を見ているキチガイ集団がいる事に気付かなかった。
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