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とりあえず、赤也は明日シバくとして…ひーちゃんにライブについて聞かれたので、それに答えました。

別に隠す様な事じゃないし。



｢"ほーん、ならチケ確保しとって下さい。行くんで"｣

｢ん？んんんっ！？｣

｢"俺、そこそこ有名なボカロPなんスけど、明後日ちょい呼ばれててそっち行くんスよ"｣

｢ボカロP…だと！？え、なにそれ初耳なんだけど！｣

｢"言うてへんし。用あんの原宿なんスけど、帰りに寄るッスわ"｣

｢え、マジで来んの？てか、部活はいいの？｣

｢"その日、アホな顧問のお笑い講座やねん。せやから、別に問題ないッスわ"｣



とりあえず、色々と突っ込みたいけど…え？マジで来るの？いや、別に無理して来る訳じゃないならいいんだけどさ。

それにしても…ひーちゃんがボカロPか。なんか無駄に似合ってて怖いわ。そう言えば、よく音楽聴いてたしなぁ。

まぁ、この際ひーちゃんがボカロPなのは置いておこう。



｢"あ、立海の人等には秘密にしとって下さいよ。切原とかに絡まれんの面倒いんで"｣

｢まぁ、それはいいけど｣

｢"せやけど、璃亜さんその日は部活あるんやろ？時間あったら会いに行こう思っとったのに"｣

｢まぁ、あるけど…予定だと午後は自主練なんだけどね。準備とかあるからさ｣

｢"ほなら、手伝いに行ったろか？俺、用終わったら暇やし"｣

｢いや、お客に手伝って貰うとかないから！｣

｢"せやから、暇なんやって"｣



そしてあたしの意見をまるで聞かないひーちゃんは、とりあえず用事が終わったら連絡するからそういう事でと話をブッ千切る。

まぁ、ひーちゃんはあたしの話を聞かないからね！いや、聞いてるんだけど無視するからね！あれ？なんか悲しくなって来たぞ！



｢"もう寝るん？"｣

｢そして急だな！まぁ、携帯チェックして寝ようかなーって思ってたところ｣

｢"ほーん、ならベッドにおるん？"｣

｢うん、ごろごろなう｣

｢"寝るまで電話しててええ？もう眠たいならしゃーないッスけど"｣



や、やだっ…なにこの子！
可愛いんだけど！

いや、ひーちゃんは元から可愛いけど！でもほら、生意気だし？意地悪だし？なんか、久し振りにひーちゃんを心から可愛いと思ったよ！

それに電話くらいなら全然大丈夫だしね。



｢ひーちゃん可愛いな。いいよ、寝るまで電話してよ！｣

｢"なんや、腹立つんスけど。後、光や言うとるやろ"｣

｢ひーちゃんはひーちゃんなんや！ふひひ、可愛いひーちゃん！プリチーひーちゃん！｣

｢"…明後日、覚悟しとけや。絶対、許さへんッスわ"｣



そして調子に乗った結果、明後日がとても怖くなって来たあたしであった。

ちなみになんだかんだで、寝るまでとか言ったのに体調崩されても困るし寝ていいッスよって言われて、結構早めに電話を切りました。

うん、やっぱりひーちゃんは優しいな…たまにだけど。





※電話切った直後の財前宅
(財前、なんで電話出ぇへんねん！)
(せやから、いちいち家に来んといて下さい)
(心配するやろ！なんや！何してたんや！)
(まるで光の彼女やんなぁ〜？)
(謙也は大袈裟やねん！)
(相変わらず、財前の部屋は殺風景やな〜)
(先輩等…ホンマウザいッスわ…)
(んで、何しとったん？)
(電話しとっただけッスわ)
(ほな、俺の電話に出ない訳やな！)
(珍しいな？誰に電話しとったん？)
(先輩等に教える訳ないッスわ)

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