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なんか、赤也に急にバカバカ連呼された挙げ句に抱き付かれた。なんだ、こいつ…情緒不安定かよ。
まぁ、とりあえずメニューは終わったし…戻るか。てか、マジで歩きにくい。
頭引っ叩いても離れないとかどんだけだよ。なんだ、一体なにがこいつをこんなに駆り立ててるんだよ!(※エロです)
「離れろ、暑い!」
「暑いけど離れたくないッス!」
「なんでだよ!?蹴るぞ!」
「ぼ、暴力反対ッス!」
「え、それお前が言うの?」
「璃亜先輩には、なんもしてないじゃないッスか!」
まぁ、いいや。
赤也の意味不明な行動は、いつもの事だし。幸村くん達のところに戻ったらさすがに離れるだろう。
ハァッ…なんか疲れたな。
やっぱりなんだかんだで、疲れが溜まってるのかなぁ。
今日は、スタジオ行くのやめて早めに寝よう。仁王の次にあたしが体調悪くなったりしたら洒落にならん。
「幸村くん、赤也の特別メニュー終わったよ。って、お前はいい加減に離れろ!!」
「ちょ、いたっ!」
「そう、ご苦労様。璃亜も少し休みな」
「うん、ちょっと休む」
「…顔色があんまり良くないけど。なるべく、日陰にいる様にって言ったじゃないか」
「いや、まぁ〜うん。ごめん、ちょっと10分くらい寝ていい?」
「…わかった。ほら、肩貸してあげるから」
「ん〜ありがと」
ん〜、やっぱり眠い。
体調は悪くないけど、眠い。
そして幸村くんにクイッと頭を寄せられて、そのまま寄り掛かる様にして目を瞑った。
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ん〜…んっ?あれ?
自分が横になってる事に気付き、カバッと起き上がるとなにかが落ちた。
え、ジャージ?
「起きたかい?」
「え、幸村くん?あたし、10分くらいで起こしてって…」
「ふふ、大丈夫だよ。あの後は、全体ミーティングだけだったから。それに今は、自主練だし」
「い、いやいや…それダメでしょ。てか、このジャージ幸村くんの?」
「ふふ、璃亜が離してくれなくてね。うん、顔色は良くなったね。でも無理させたくないから送るよ」
「え、ちょ…」
どうやら、あたしは結構な時間寝てたらしい。
…な、なにやってんだぁぁぁあ!!爆睡するのは家だけにしろよー!部活中に寝るとかバカかぁぁぁ!!
とりあえず、目の前でほら行くよ?と優しく笑ってる幸村くんに土下座しようとしたらやめてくれる?って凄い黒い笑顔で言われた…解せぬ。
そして自主練をしているみんなに謝罪してから、幸村くんに送って貰いました。
※自主練メンバー
(最近、あいつ張り切り過ぎてたからな…)
(う、うむ…あれは気を張り過ぎだ)
(早苗は、どう見る?)
(あの子は、自分が試合に出る事はあっても…支える側になった事がなかったから、自分に出来る全ての事をみんなの為にやろうとしてるんじゃないかしら)
(やっぱり、あいつバカだろぃ)
(…気持ちは嬉しいですけどね)
(全く、不器用なヤツじゃな)
(まぁ、璃亜先輩ッスからね〜)
(しかし、精市がちゃんと言うだろう)
(うむ、そこまで真剣に頑張ってくれている璃亜の為にも我々も気合いを入れるぞ!)
((((((おーーーっ!))))))
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