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一体、なんなのだっ!
みんなしてあたしをおもちゃにして遊びやがって!
むしゃむしゃと極上料理を食べながら、なんだかよくわからない言い合いをしてる連中を見つめる。
ちなみにひーちゃんが抱き付いたら離してくれるって言うから抱き付いたら、何故か白石くんと謙也が凄い勢いでバルコニーに飛んで来て、ひーちゃんになんか言ってて。
その間にあたしは、ジローちゃんとブン太に部屋に連れていかれて、今料理を食べてる訳です。
もちろん、言い合いしてるのはパーティー開始時に騒いでたメンバーとわかちゃんとひーちゃんだよ。
「璃亜ちゃん、あーんしてぇ〜」
「ん?これ?はい、あーん」
「えへへ〜美味C〜!」
「璃亜、俺にもくれぃ」
「ん?はい、あーん」
「さんきゅ」
「……むぅっ」
て言うか、ジャッカルくんモテモテじゃね?て言うか、なんで女子メンバーの中にいるんだ?しかも、メッチャ楽しそうなんだけど…混ざりたい。
それとさっきからあたしの近くでノートに高速で何かを書き込んでる乾くんがいるんだけどさ…どうにかなんねぇかな。
そして跡部くんは、安定のキングポジションで高みの見物してるし。あ、樺地くんと目が合った。
あたしが軽く手を振ると優しく笑うと軽く頭を下げてくれた。やだ、可愛い。
そんな事を思ってるとあたしの視線に気付いたのか、跡部くんが樺地くんに何かを言うと樺地くんがあたしの元に来た。
「…璃亜さん…跡部さんが…呼んでいます…」
「だから跡部くんは、自分で呼びに来いよ!樺地くん、ごめんね」
「…大丈夫…です」
「ちょっと跡部くんに説教してくるから、ブン太とジローちゃんは適当に食べてて」
「A〜…行っちゃうの?」
「すぐ戻って来いよ」
「うん、ちょっと行ってくるね」
スプーンを食わえてシュンとしているジローちゃんの頭を撫でてから、樺地くんと一緒に跡部くんのところに行く。
途中で何故か、がっくんと忍足まで付いて来たけどまぁいいや。
「アーン?やっと来たか。樺地、ご苦労」
「ウス」
「やっと来たか…じゃねぇから!樺地くんにいちいち頼むなし!用があるなら自分で呼びにっ…わぁっ!」
「アーン?言ったはずだ、俺様は我慢をするのは嫌いだってな」
「…なっ、なななっ!ギャーッ!ちかーいっ!!誰か助けて!か、かか樺地くんっ!!」
急に腕を引かれたかと思ったら跡部くんに顎を掴まれていた。目の前には、それはそれは綺麗な跡部くんの顔がある訳で…
必死に助けを求めた結果、凄い勢いで言い合いをしてたメンバーが飛んで来てすぐに跡部くんから解放された。
そして凄い勢いでみんなに罵倒されてる跡部くんを無視して、樺地くんの背中に隠れた。
「…跡部さん…失望しました…」
「樺地がマジで言ったらクソウケたけどな!つか、似てねぇし!」
「…跡部さん…美人…過ぎです…クソが…」
「…いや、それ誉めとるやん。てか、樺地も嫌なら嫌って言うてええんやで?」
「…ウ、ウス」
「樺地くんは、優しいからあたしを嫌がったりしないっ!…と思う」
「…自信ねぇのかよ」
がっくんと忍足に突っ込まれたけど、樺地くんの真似をしてました。
ちなみ跡部くんは、聞いてなかったらしい。と言うか、未だにみんなになんか言われてるっぽい。
うん、今の内に他の人んところ行こう。
(じゃ、あたし退散するわ)
(なんや、もう行ってまうん?)
(ここ、騒がしい、うるさい、辛い、おけ?)
(まぁ、否定はせんけど)
(つーか、璃亜がいるとこは基本うるせぇけどなー)
(本当…なんでだろう…泣きたい)
(い、いや…泣くなよ)
(静かなところがええんならあの辺ちゃう?)
(おけ!仲間にいれてもらってくる!じゃ!)
(…侑士、お前わざとだろ)
(だって、恥ずかしそうに顔真っ赤にする璃亜ちゃん可愛いやん)
(…そんなんだから璃亜に変態って言われんだよ)
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