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顔を真っ赤にさせながら日吉と必死になにかを話しとる璃亜さんに正直イラつく。

ちゅーか、なんで日吉に助けを求めてんねん。絶対、用なんてなかったやろ。

それは隣でヤケクソになって料理を食べとる数人も思っとると思うけど。


正直言うて日吉のヤツは嫌いやないし、むしろ同年代の中なら比較的マシなヤツや。

せやから、余計ムカつくねん。

ちゅーか、あの人が変なヤツに好かれ過ぎなんが悪いねん。気付いてへんの本人だけなんちゃうん?

言わずもながら、立海の連中は璃亜さんの事しか見とらんし。柳さんは、完全に面白がっとるみたいやけど。

氷帝も大体の人が気にしとるし。他の学校の連中もなんだかんだで、バルコニーの璃亜さんと日吉の様子をチラチラと見とる。


それにしても、日吉のヤツ…幸せそうな顔しおって腹立つわぁ。お前、誰やねん。

そないな事をイライラしながら考えとると日吉が璃亜さんの頭を軽く撫でると日吉だけ部屋に戻って来た。



「財前、璃亜さんが呼んでる」

「…あの人、ええ度胸しとるやん。ちゅーか、お前わざと見せとったやろ」

「フンッ、あんだけ視線集めてたら好都合だと思うだろ」

「まぁええわ。ほな、遠慮なく行って来るわ」

「フンッ、手加減してやれよ」

「お前に言われたないわ」



満足気に鼻で笑う日吉にイラッとしつつ、必死に真っ赤な顔を手で扇いどる璃亜さんがいるバルコニーに向かった。

ちなみに日吉の言うとった、刺さる様な視線がマジでウザったい。


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ひ、ひぃっーー!顔が熱い!
やっぱりわかちゃんは、生意気だ!そして意地悪である。

て言うか、ご褒美の話はどこにいったんだ。テンパり過ぎて聞くの忘れてたわ。

それにしてもわかちゃんにドキドキさせられるとか不覚!と言うか、バカにした様に笑われる事はよくあるけどさ、あんな優しく笑われたら強く言えない。


てか、よく考えたらあんな真っ正面からわかちゃんに抱き締められた事あったっけ?

いや…た、多分ない…よね?ヤバい…自分の記憶力の無さを恨む!

あぁっ…ダメだ!恥ずかしいっ!!



「さっきからなにアホみたいに百面相しとるんスか」

「ぬわぁーーー!?」

「ホンマ、色気の欠片もない叫び声ッスわ。って、なんちゅー顔してんねん」

「び、びびっくりした…」

「余計な事、考えとるからやろ」



ひーちゃんに後ろから急に声を掛けられて、口から心臓が出るかと思った。

てか、なんでちょっと怒ってるんだ。用あるって言ってたし、遅いんじゃボケェ!みたいな感じなのかしら。

それなら悪い事をした。
いや、しかし…あれはわかちゃんが悪い!


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