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っ…なんなんだよぃ。
ジローくんが璃亜の事を好きなのは目に見えてわかってた。それにジローくんは、璃亜といれれば他に誰がいても嬉しそうで…いつも笑ってた。
なのに、急になんだってんだよぃ。
「どうした、ブン太。楠木を探しに行ったんじゃねぇのか?」
「……って……たく…ろぃ…」
「……?どうした?」
「俺だって譲りたくねぇだろぃ!」
「な、なんだよ…急に。楠木になんかお菓子でもくれって言われたのか?」
急に俺が叫んだせいで、帰りの準備をしていたジャッカルが驚いて手を止める。
柳生と仁王は、部屋にいないみたいでよかった。
正直、ジャッカルが璃亜の事を好きなのかどうかは知らねぇ…だけど、ジャッカルには言える。てか、言わなきゃ気が済まねぇ。
「ジローくんにいくら丸井くんでも璃亜の事は、譲らねぇって言われた」
「…は?」
「だから俺も譲りたくねぇって言ったんだよぃ!つーか、全部璃亜がわりぃんだよぃ!」
「お、おう…とりあえず、落ち着けって」
「越前とジローくんにちゅーされたり、あいつバカ過ぎだろぃ!あぁっ…イライラする!」
「ま、まぁ…それは否定出来ねぇけど。てか、お前等がいつもからかうから…また遊ばれてんだと思って気にしてないんだろ」
…た、確かに。
あいつ、羽川の話だとまともにアプローチされても嫌がらせと勘違いするくらいバカらしいからな。
でも好きなヤツ程、いじめたくなるっつーか…構いたくなるのは仕方ねぇ事なんじゃねぇの?
「丸井センパーイ!ジャッカルセンパーイ!いるッスかー?」
「おう、いるぜ」
「あ、よかった。なんか璃亜先輩達がお風呂らしいんで、幸村部長が今の内に準備するから、集まれって」
「おう、わかった。すぐ行く」
「あれ、丸井先輩?なんかあったんスか?」
「俺は、お前にも譲らねぇからな!」
「え?なんの話ッスか?」
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なにがなんだかの後輩に容赦ない宣戦布告をする相方に頭を抱える。お前…最初から譲る気なんてなかっただろうが。
それと、それはさすがに先輩としてどうなんだ。いきなり、そんな事言われても赤也は困るだろうに。
いや、楠木は俺が貰う!とか言われたらそれはそれで赤也が暴れそうだから困るが。
なんかあったんスか?と不思議そうに頭を傾げる赤也にそっとして置いてやれ…と言うと、目をパチクリさせながらわかったッスと頷いた。
ハァ…ブン太もブン太で問題だが…赤也も赤也で問題なんだよなぁ。
つーか、よくよく考えたら問題のあるヤツしかいねぇじゃねぇか…。
マジで楠木、大変だな。
とりあえず、早く行かないと部長に怒られるッスーと騒いでる赤也と未だに不貞腐れて不機嫌なブン太を連れて部屋を出た。
(なんじゃ、ブンちゃん機嫌悪いんか)
(別になんでもねぇよぃ)
(仁王、そっとして置いてやってくれ…)
(お、なんじゃなんじゃ?)
(なんかさっきから機嫌悪いんスよ)
(うっせ!別に悪くねぇよぃ!)
(ほら、いいから準備するよ)
(うむ、早苗に出たら連絡する様に言ってあるが万が一があるからな)
(しかし…な、慣れんな…)
(似合っていますよ、真田くん)
(柳生はまるで詐欺師じゃな)
(仁王くんに言われたくないです)
(仁王先輩は、ホストみたいッスけどね!)
(赤也、覚えときんしゃい)
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