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そしてあたしの部屋に着くとジローちゃんがあたしの手を引いてベッドに向かう。

あ、やっぱり眠かったのね。



「眠かったならジローちゃんの部屋でもよかったんじゃない?」

「むぅ…俺は、璃亜ちゃんの部屋がよかったんだC〜」

「まぁ、別にいいけどね?夕飯には起こしてあげるから」

「…ん〜今は、寝ない。璃亜ちゃんといる」

「んんんっ?今、一緒にいるじゃん。なんかジローちゃん変じゃない?どうしたの…?」



ベッドに座るなり横にならずにジーッとあたしを見つめているジローちゃんに頭を傾げる。

それにあの寝るのが大好きなジローちゃんが寝ないとは、これいかに…。

もしかして、体調でも悪いんだろうか。なら、あたしの部屋なんかにいないで跡部くんに言って、医者に診てもらった方がいいんじゃなかろうか。



「ん〜…わかんない。ぎゅ〜ってしてE?」

「…えっ、う、うん」

「璃亜ちゃん…越前が好きなの〜?」

「はいっ?いきなりどうした!マジでジローちゃん大丈夫…?」

「好きなの〜?」

「いや、まぁ…普通に可愛い後輩だとは思ってるけど。なんで?」

「むぅ〜だってほっぺにちゅーさせたんでしょ?」



え、いや…させたと言うか、知らない内にされたんだけどね。てか、あれ?そう言う、ジローちゃんもほっぺにちゅーしたよね?

てか、本当にジローちゃんどうしたんだろう。いつもなら横から飛び付く感じで抱き付いてるのに、今は珍しく後ろからあたしを抱き締めてるし。

しかもなんか凄い悲しそうと言うか、とりあえず元気がない。さっき廊下では、笑ってたのに。



「あれは、事故と言うか…てか、あたしがしてって言った訳じゃないからね?」

「…ん、ならE〜。俺、璃亜ちゃんがいればE〜や」

「…ジローちゃん?」



…なんかまともに会話が出来てない気がするんだけど。やっぱり、具合悪いのか?それとも寝惚けてるだけなのか…ちょっと心配になって来たぞ。



「俺ね、璃亜ちゃんの匂い好き〜」

「あ、ありがと…?いや、でもなんか…恥ずかしいから言わないでくれると嬉しいかな」

「へへ、可愛E〜」

「ちょ、ジローちゃん擽ったっ…首に顔埋めるのやめてっ!」

「むぅ…そんな事言われると噛み付きたくなるC〜」

「ぬわっ…ちょ、ジローちゃん!?」



ダメだ、このジローちゃん!

なんかおかしいぞ!やっぱり熱でもあるんじゃなかろうか!ん〜っ…なんて唸りながらも、噛み付く事はしなかったがあたしを抱き締める力が強くなった。

でもその後は、特になにをする訳でもなくあたしに抱き付いてただけなので好きにさせといてあげた。

なんか…よくわからないけど、ジローちゃんがおかしいのは確かだったから。





(慈郎が暴走してなきゃいいんだけど)
(…なんで俺を見るんですか)
(いや?なんかソワソワしてるみたいだから)
(でもジローなんか変だったよな?)
(あの目は、マジやったで…)
(いや、あれは侑士が邪魔したからだろ)
(…ちょっと芥川さん呼んできます)
(ふふ、やっぱり気になるんじゃん)
(…違います。そろそろ準備の時間でしょう)
(日吉、あんまりジローを刺激すんなよ。アーン?)
(意味がわかりませんが…努力します)

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