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そして奇跡的に誰にも会わずに跡部くんの部屋まで到着した!
ちなみに樺地くんが何度も大丈夫です…と言ってたが、あたしが大丈夫じゃないっ!て言ったら困った様な顔をしてウスって言われた。
そしてノックと同時にドアをバーンッと開ける。
「アーン?あたしが樺地くんをお届けに参ったぞ!」
「…ウ、ウス」
「わぁ、璃亜ちゃんだCー!どこ行ってたの〜?」
「んー、樺地くん達と秘密の親睦会?」
「A〜…ズルいC…」
「ホンマやで…璃亜ちゃん、俺とも親睦深めようや」
とりあえず、拗ねているジローちゃんが可愛い。そしてジリジリと真顔でにじり寄ってくる忍足は、ワリとマジで気持ち悪い。
そして何事もなかった様に樺地くんにご苦労と言わんばかりに話し掛けてる跡部くんはさすがである。
てか、さっきからわかちゃんとがっくんとちょたくんの視線が痛い。なんなの?おこなの?あたしが樺地くんを独り占めした事を怒ってるの?
「ん〜…璃亜ちゃん?ちょっと、忍足あっち行けC〜」
「ん?どうしたの?ジローちゃん。そして、忍足はあっち行け」
「アカン、心折れた…」
「俺ね、璃亜ちゃんの部屋行きたいC〜」
「ん?別にいいけど、なにもないよ?急にどうしたの?」
あたしににじり寄って来ていた忍足を軽く押し退けて来たジローちゃんがそう言いながらあたしの手を握る。
なんだろう…なんかジローちゃんの雰囲気がいつもと違う様な…そうでもない様な。
あれかな?眠いのかな。
「じゃあ行こ?」
「お、おん。あ、跡部くん、樺地くんは、あたしのワガママに付き合ってくれただけだからね!」
「アーン?んなのわかってる」
「アーン?さすが跡部くん!でもごめんね」
「…わかったからその真似やめろ」
「ふひひ、さーせん。まぁ、いいや!じゃあ、ジローちゃん行こっか?」
「うん」
そしてなんでかわからないけど、あたしの部屋に行きたいと言い出したジローちゃんと一緒に跡部くんの部屋を出た。
なんか跡部くんの舌打ちらしき音が聞こえた気がしたが、きっと気のせいだ!
てか、よく考えたらなんでみんな跡部くんの部屋にいたんだ?いや、でも氷帝だから別に違和感ないや。
「へへ〜璃亜ちゃん」
「ん〜?どうしたの?」
「嬉Cなぁ〜って!」
「なんかよくわからないけど、ジローちゃんが嬉しいならあたしも嬉しいけどね!」
「えへへ〜」
あたしの手を握りながら嬉しそうに笑うジローちゃんにあたしまで笑みが溢れる。
あぁ、やっぱり可愛いなぁ。
さっきのは、やっぱりあたしの思い過ごしか。ジローちゃんは、ジローちゃんだしね。
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