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(3/5)


ひぃっ…重い。重いよー!
面倒臭がりなあたしは、作り終わったドリンクを無理矢理全て持ってテニスコートに向かっている訳だが…

うん、無理だね!

途中で止まっては、歩き、止まっては、歩きを繰り返す事数回。やっとこさコートが見えて来たと思ったら急に腕に抱えていたドリンクが減った。



「そんなに持ったら危ないですよ。手伝いましょう」

「や、やぎゅーくん」

「わざわざ、あちらの水道まで行ったのですか?ですが、こちらにも水道はあったんですよ」

「うえっ…そうなの?」

「はい。どうやら配慮が出来ていなかった様ですね。御詫びに後は私が運びましょう」

「え、いやいやいや!」



どうやら、あたしはわざわざテニスコートから遠い水道でドリンクを作っていたらしい。なんという凡ミス。

なのに水道があるのを教えなかった私達の配慮不足ですとヒョイッと軽々とドリンクを抱えるとありがとうございます。と頭を下げるとテニスコートに向かって行ってしまう。

うわぁ…ジャッカルくんの次はやぎゅーくんか!なんだ、なんなんだ!すげぇ、キュンってした!

ジャッカルくんとやぎゅーくんは、紳士と…うん。

そんな事を思いながら柳くんノートにまた目を通す。



「さーて、次はなんだっけー?」



その後は、タオルを準備したりと案外簡単な物でパパっとタオルをカゴに入れてテニスコートの端に置いておいた。

後は、洗濯と部室のごみ捨て。

なんか思ったより大変じゃないかもしれない。いや、ぶっちゃけ疲れてきたけど…。もっとハードだと思ってたから少しだけ拍子抜けである。

てか、このくらいの事なら誰でもマネージャー出来んじゃん!ファンクラブの子達にやらせればいいじゃない!



そんな事を思いながらせっせと洗濯と部室の掃除を終わらせて、テニスコートに戻ると何やらミニゲームをしているらしく何だか盛り上がっている。


テニスは、余り詳しくはないが全く知らないという訳ではないので見てる分には楽しそうである。


そしてベンチに座る切原くんが目に入り頭を傾げる。練習中なんじゃないのか?と少しだけ疑問に思ったが切原くんの足を見てすぐに理由がわかり、あたしはテニスコートを出た。


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