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そしてちょたくんと木手くんのサーブ対決だけども。
「長太郎のヤツ、調子良いじゃねぇか!さすがだぜ!」
「ホンマによう入るな。それに、あんなベースライン狙う様なヤツやったか?」
「どうだろう。でも鳳があそまで攻めてるのは今までなかったけど」
「ハッハッハッ!ちょたくんは、あたしに直々に頼みに来たからね!ちょっと練習付き合ったら、御覧の通りよ!」
「また璃亜かよ!」
「つーか、お前…寝てたと思ったら毎晩毎晩、1年生と打ってたのかよい」
「いや?たまにだよ。それに打たないで練習見てるだけとかあったし」
て言うか、ずっと気になってたんだけどさ!アレだよね?わかちゃん的に言うなら、この下剋上試合さ…大分前から予定してたよね?
だって、練習試合大会の時とか完全に本気じゃなかったし。特に羽生とか羽生とか羽生とか!!!
まぁ、ちょたくんもそうだけどさ。だって、みんなが驚いてる訳だし?ずっとあたしと色々と練習してたの隠してた訳だろ?
なにそれ、やっぱり下級生組可愛過ぎだろ。
「A〜?じゃあみんな璃亜ちゃんと練習してたって事〜?」
「まぁ、よく練習誘われたからね。見てるだけいいんで〜とか」
「なんや、日吉がよう財前に呼ばれただの言うて、部屋にいなかったんはそういう事かいな」
「クソクソ!日吉のヤツ、俺には古武術の鍛練だとか言ってたクセに!」
「ふふっ、みんなは璃亜のお陰で強くなったって事で見せたかったのね」
もうやだ、可愛い。
てか、ちょっと泣きそうだよ。
しかもあたしは、ちょっとアドバイスと言うか、変な癖とかを指摘したくらいだっての。
それに強くなったのは、みんなが強くなりたいって頑張ったからだっつーの。
あたしは、なんもしてない。
「なんつーか、ホント…楠木ってすげぇな」
「本当に不思議ですね。楠木さんの言葉や行動…全てに力を貰っている様な気持ちになりますからね」
「ジャッカルくん!柳生くん!ありがとう!なんかよくわからないけど、ありがとう!」
「相変わらず、バカだけどな」
「ブン太、シャラップ!!」
て言うか、なんかあたしの為に試合してくれてるって言うなら…こんなところで見てるのが悪く思えてきた。
出来るなら、待機ベンチに行かせてください!そしたら一番近くで見られるのに!
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