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とりあえず、許すよ!
なんか色んなもん出そうになったけど、ちゃんと謝ったし。でも次からは手加減してくれ…いや、マジで。
「璃亜、乾かしてよかと?」
「千歳くんは、相変わらずマイペースだな!別にいいけど」
「ねぇちゃんねぇちゃん!ワイ眠いねん!」
「なら、寝ろ!ベッドに入りなさい!」
「ワイ、ねぇちゃんと寝る!」
「き、金ちゃん!?なに言うてんねん!?」
えーと…?なにこのカオス。
千歳くんは、なんかトトロの歌を歌いながらあたしの髪乾かしてるし。
金ちゃんはあたしの腰に張り付いてて、白石くんはそれを必死に剥がそうとしてる。
とりあえず、一緒には寝れないけど膝枕くらいならいっか。ジローちゃんで慣れてるし。
てか、中3で一緒に寝たがるってどうなんだ?いや…高2にもなって人のベッドで勝手に寝るヤツもいるし…まだマシか。
それに金ちゃんだしな。
「さすがに一緒には寝れないけど、膝枕くらいならいいよ?」
「それでええ!ねぇちゃん、おおきに!なぁなぁ、寝てええんか?」
「うん、いいよ。寝たら千歳くんに運んで貰えばいいし。千歳くんいい?」
「よかよ。金ちゃんくらい大丈夫ばい」
「ほな、ねぇちゃんおやすみやー!」
「はい、おやすみ」
そして暫くふわふわの髪を撫でていると、さっきまで騒いでた金ちゃんが静かになる。うん、やっぱり可愛いなぁ。
てか、さっきから白石くんの視線が痛い。と言うか、なんだそのポーズ。アレか、金ちゃんを剥がそうとしたままで固まってんのか。
そしてあたしの視線に気付いたのかハッとした顔をして、何故かあたしの目の前で正座し始める。
「金ちゃんの事は、まぁ…この際ええ!そんでな…お、俺な…」
「…お、おう?」
「あんな…璃亜ちゃんと、その…仲良うなりたいねん」
「ごめん、ちょっと意味がっ…て!違うから!別に断った訳じゃないから!そんな泣きそうな顔しないで!」
「せ、せやかて…」
「いや、あたしは既に仲良くしてるつもりだったんだけど…って言いたかっ…ぶふっ!」
だからなんなの!?
なんで君達は、最後まであたしの話を聞かないんですか!
てか、ちょっと苦しい!そして膝の上にいる金ちゃんは、大丈夫なんだろうか!
むしろ、なんで抱き付いてんだ!もう、ホントに自由だな!四天宝寺恐ろしいぞ!
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