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(3/4)


とりあえず、許すよ!

なんか色んなもん出そうになったけど、ちゃんと謝ったし。でも次からは手加減してくれ…いや、マジで。



「璃亜、乾かしてよかと?」

「千歳くんは、相変わらずマイペースだな!別にいいけど」

「ねぇちゃんねぇちゃん!ワイ眠いねん!」

「なら、寝ろ!ベッドに入りなさい!」

「ワイ、ねぇちゃんと寝る!」

「き、金ちゃん!?なに言うてんねん!?」



えーと…?なにこのカオス。

千歳くんは、なんかトトロの歌を歌いながらあたしの髪乾かしてるし。

金ちゃんはあたしの腰に張り付いてて、白石くんはそれを必死に剥がそうとしてる。

とりあえず、一緒には寝れないけど膝枕くらいならいっか。ジローちゃんで慣れてるし。

てか、中3で一緒に寝たがるってどうなんだ?いや…高2にもなって人のベッドで勝手に寝るヤツもいるし…まだマシか。

それに金ちゃんだしな。



「さすがに一緒には寝れないけど、膝枕くらいならいいよ?」

「それでええ!ねぇちゃん、おおきに!なぁなぁ、寝てええんか?」

「うん、いいよ。寝たら千歳くんに運んで貰えばいいし。千歳くんいい?」

「よかよ。金ちゃんくらい大丈夫ばい」

「ほな、ねぇちゃんおやすみやー!」

「はい、おやすみ」



そして暫くふわふわの髪を撫でていると、さっきまで騒いでた金ちゃんが静かになる。うん、やっぱり可愛いなぁ。

てか、さっきから白石くんの視線が痛い。と言うか、なんだそのポーズ。アレか、金ちゃんを剥がそうとしたままで固まってんのか。

そしてあたしの視線に気付いたのかハッとした顔をして、何故かあたしの目の前で正座し始める。



「金ちゃんの事は、まぁ…この際ええ!そんでな…お、俺な…」

「…お、おう?」

「あんな…璃亜ちゃんと、その…仲良うなりたいねん」

「ごめん、ちょっと意味がっ…て!違うから!別に断った訳じゃないから!そんな泣きそうな顔しないで!」

「せ、せやかて…」

「いや、あたしは既に仲良くしてるつもりだったんだけど…って言いたかっ…ぶふっ!」



だからなんなの!?
なんで君達は、最後まであたしの話を聞かないんですか!

てか、ちょっと苦しい!そして膝の上にいる金ちゃんは、大丈夫なんだろうか!

むしろ、なんで抱き付いてんだ!もう、ホントに自由だな!四天宝寺恐ろしいぞ!


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