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ハァ…物凄く疲れた。

てか、不二くんも魔王属性だったんだね!あたし泣きたくなったよ!

あの笑顔は、完全に魔王属性だよ!手塚くんが鉄拳されるのワクワクして見てたもん!



「手塚くん、幸村くんが…ごめんね」

「…いや、楠木は悪くない。しかし、本当に優しいんだな…」

「はい?」

「…海堂と桃城に渇を入れてくれたんだろう?あの2人が珍しく口を揃えて、楠木の事を話していた」

「い、いや…うーん?優しくはないけど。思った事を言ってるだけだし」

「…そうか。しかし、ありがとう」



あれ?ずっと幸村くんのせいで死に掛けてた手塚くんが微かに笑った。

お、おぉっ!ちょっと嬉しい!あたしにも悪いと思ってたみたいで、元からそんなに笑うタイプではないんだろうけどずっと沈んだ顔してたし。なんか嬉しいぞ!

て言うか、手塚くんは凄い責任感が強いんだろうな。真面目そうだし。

立海にも堅物のお父さんいるけど、幸村くんがいればどうとにもなるから気にならないけど…

手塚くんは、口下手っぽいし…なんでも溜め込みそうだな。



「…必ず、前以上に強くなってみせる。約束しよう」

「あっ、うん!楽しみにしてるよ!でも無理はしない様にね!」

「フッ、それを楠木に言われるとはな…。気を付けよう」

「ちょっと手塚?なに、良い雰囲気になってるの?うちのマネージャー口説くのやめてよ」

「ふふっ、手塚だけズルいなぁ。僕も楠木さんと仲良くなりたいのに」

「もうやだ!この2人!!」



そして何故か、よくわからない事を言い出す幸村くんと不二くんにもう突っ込むのも嫌になるぜ!!

とりあえず、もうこの2人は無視だ!てか、ちょっと疲れたし…料理も無くなったから取りに行って来よう。

そして逃げる様にテーブルから離れて、料理を適当にお皿に盛っていると不意にモンブランを大量にお皿に盛って行く仁が目に入った。

あれは、取り過ぎだろ。

でもまぁ…とりあえず、味の確認しに行くか。

そして仁のいるテーブルに着いたんだけど、またカオスなメンバーで食べてるな…まぁ、いいけど。



「じーん!モンブランどう?」

「あぁ?別に普通だ」

「とか言いつつ、モンブランばっか食べとるやん」

「うるせェ」

「普通とはなんだ!モンブランは、仁の為に作ったんだから!ほら、あーん!!」

「あぁ!?なに言っ…むぐ!?」

「ほら、美味しいだろーが!」



そして何故か、静まり返るテーブル。

てか、仁に怒られると思いきや何故か、無言でモンブラン食べ始めるし。なんだこれ。





(璃亜ちゃん!俺にもアーンしてや!)
(は?自分で食えよ)
(璃亜さん、俺は?)
(リョーマくんは前科あるからダメ)
(ちぇっ、あれくらい許してよ)
(璃亜、あーんしてほしか)
(千歳くん可愛いな。はい、あーん)
(ちょ、なんでやねん!!!)
(忍足うっせぇ!黙って食えや!)
(お前もうるせェんだよ!)
(仁は、モンブラン食べ過ぎ!)

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