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え、いや、マジでなんだったんだ。

とりあえず、膝でジローちゃんが寝てるから越前くんを追い掛ける事が出来なかった訳だが。

とりあえず、赤也がなんかギャーギャー騒いでるけどBとCの試合に集中した。


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そして第1試合が終わって、お昼ご飯なんだけど…なんか凄い勢いで赤也が走って来るんだけど。

あいつ、試合出てたのにどんだけ元気なんだよ。

とりあえず、膝で寝ているジローちゃんを揺すると眠たそうな目を擦りながらジローちゃんがゆっくりと起きる。



「ん〜っ…璃亜ちゃん?…おはよぉ〜…」

「はい、おはよ!まぁ、もうお昼だけどね!」

「んっ〜ん〜…?まだ眠い…」

「お、おう…?ちょ、ちょっとジローちゃん、重いかも…」

「んっ…璃亜ちゃん…えへへ〜」

「んっ…くふっ…ちょ、ジローちゃっ、擽っ…」



く、擽ったいよ!!!
お願いだから首元でモゾモゾしないで!てか、スリスリしないで!

いつもなら覆い被さる感じか腰に抱き付いてる感じだから、平気だけど…首元に顔押っ付けるのはダメだ!普通に擽ったい!

そして軽く身を捩るがぎゅーっと更に力を込めるジローちゃんにさすがに困る。

擽ったくて普通に辛い!



「く、擽ったい…!ふっ…、ジローちゃん…た、タンマ!」

「…な、何しとるん?」

「はぅっ…!お、忍足!た、助けて…!ジローちゃんがっ…ジローちゃんがっ…!!」

「ちょ…璃亜ちゃん、そないな顔でこっち見んといて!ジ、ジロー!はよ起きぃ!」

「ひゃあっ!ちょ、ジローちゃんっ!!口モグモグしない、でっ…!」



そしてどうにもこうにもジローちゃんが起きない上に離れてくれなかったので、忍足が力ずくでジローちゃんを剥がしてくれた。

忍足は、マジで変態でどうしようもないヤツだと思ってたけど、今回はマジで感謝!圧倒的感謝!

とりあえず、ゾワゾワしている首元を必死に擦っていると凄い勢いでこっちに向かって走って来てた赤也が着いたらしく、なんかギャーギャー騒ぎながらあたしの肩をグイッと掴んだ。



「璃亜先ぱ……っ!?え、越前ー!!お、おまっ…璃亜先輩にまたなにかしやがったなー!?」

「…はっ?なにが?」

「ちょ、先輩タンマッ!その顔ダメッス!エ、エロいっ!」

「…エ、エロ!?なに言ってんだお前!?」

「だ、だって!顔赤いし!目ウルッウルだし!息荒いし!なにがあったんスか!?」



い、いや…擽ったいのを必死に堪えてただけなんだが。マジでなに言ってんだ…こいつ。

とりあえず、ジローちゃんはなんとか起きたみたいでもう大丈夫っぽいし、ギャーギャー騒がしい赤也は無視してご飯食べよう。

なんかジローちゃんが俺なんかしたみたいでごめんね?とシュンとしてたので大丈夫だよ!と言うといつもの天使のスマイルになった。

ジローちゃんだから許すよ!





(あ、忍足ありがとね。助かったわ)
(べ、別にええけど…さっきの顔はホンマにアカンわ)
(で、ですよね!?エロかったッスよね!)
(お前もかよ!てか、声がでけーんだよ!!)
(なになにー?なんの話だCー)
(ジローちゃんは気にしなくていいよ!)
(やったんジローやんけ!)
(あっ!そうだ芥川さんもそうッスけど!越前!璃亜先輩、なにされてんスか!!)
(え?なにが?てか、うるせぇ!)
(ほっぺにキスされてたじゃないッスか!!)
(……ファッ!?)
(まさか気付いてなかったんスか?)
(アカン…俺、璃亜ちゃんが色々心配や)

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