解決したのにこの仕打ち!(1/4)
そして早苗の案内でみんながいる部屋に来たんだけど。なんつーか、扉の前にいるだけでわかる…この空気の重さよ。
アレか、お通夜か。
月城さんのお通夜かなんかか。
ま、別にいいや。
流石の早苗も扉を開けるのに躊躇してるみたいで、代わりにあたしが豪快に扉を開けた。
「ウィーッス。璃亜さんが起きましたよー」
「「「「っ!?!?」」」」
「おー、皆さんお揃いで。あたし達も仲間に入れてくれ…っぐふ!?」
「璃亜ちゃん!璃亜ちゃん!よかったC…!部屋に行っちゃダメって跡部に言われてて…俺!」
「ジ、ジローちゃっ…へぶし!?」
「璃亜先輩のバカ!アホ!マヌケ!急に倒れたりしてなんなんスか!心臓に悪いッス!!」
なんか右からジローちゃん、左から赤也に飛び付かれて死にそうです。
しかもなんか赤也に関しては、悪口しか言ってねぇし。でも目が真っ赤なのに気付いて、怒るに怒れず代わりに頭をぐしゃぐしゃと撫でてやった。
よく考えれば、そりゃあナイフで切られた上に急に目の前でぶっ倒れたら心臓に悪いわな。
「とりあえず、大丈夫だから離れてくれ。跡部くん、あたし達もいて大丈夫でしょー?」
「…あ、あぁ。だが、無理はすんなよ。気分が悪くなったらすぐ言え」
「おー大丈夫大丈夫!あ、軽く今の状況だけ説明して欲しいんだけど」
「…ならば、俺達が説明しよう。跡部は、引き続き話を続けてくれ」
「あぁ、頼むぞ。なんなら、お前等は部屋に戻って構わねぇ。なんかあったら連絡してやる」
「すまないね、跡部」
あ、あれ?なんかせっかく来たのにまた部屋に戻る事になったぞ。
しかも強制連行である。
問答無用で真田くんに担がれてるなう。
これは、酷い!
いや、確かに残りたい!って言おうとしたけどさ!しかも、幸村くんの笑顔がめっちゃこえーし!
ちなみに天龍寺さんや桜乃ちゃん達も一緒です。マジで、ここに来た意味ないっていう!
「さ、真田くん!下ろして!自分で歩くから!!」
「ならん!お前は、なにをしでかすかわからんからな。今回の件でそれがよくわかった」
「璃亜を信じた俺等がバカだったよ。それにまだ月城さんがいないとも限らないからね」
「ホント、今回はマジで心臓止まるかと思ったぜ…」
「本当ですよ。無事だったからいいものを…なんて無茶な事をしたんですか!」
あ、あぁ…ヤバい。
これはマジでヤバいヤツや。
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