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そしてあたしが来た事に目を見開くリョーマくん。しかし、そんなの無視だ無視。

膝と腕から血を流しているバンダナ野郎とツンツンの前に膝を付いて、傷口にびしょびしょのフェイスタオルを当てる。



「て、てめぇ!なんの真似だ!」

「うるさい、黙ってて」

「っ!いてぇな!」

「…………」



バンダナ野郎の怪我は、結構深いな…。とりあえず、比較的軽傷なツンツンから済ませるか。

そして耳元でギャーギャーとうるさい2人を無視しつつ、無事にツンツンの方の手当てが終わり、バンダナ野郎に向き直る。

とりあえず、傷口がかなり汚れてるから…傷を抉らない様に綺麗にしなきゃ。

そしてあたしのフェイスタオルがバンダナ野郎の血で真っ赤に染まっていく。しかし、傷口は綺麗になったので今度は綺麗なガーゼで傷口を押さえる。

暫くして血が落ち着いて来たので消毒をしてガーゼに薬を塗って患部に張り付かないようにして包帯を巻いた。


まぁ、あたしの言うことを聞かないで激しく動くだろうし、傷口開いちゃうだろうから包帯にした訳だ。


とりあえず、これで大丈夫かな。なんなら、ちょっと傷が深いから後で跡部くんに言っておこう。


ゆっくりと立ち上がり膝を払いながら、血塗れのフェイスタオルを掴む。



「ハッ、あたしに手当てされたくなかったら今日は、これ以上怪我しない事だね!」

「……………」
「……………」

「痛いのはあんただから別にいいけど、今日は無理に動かない方がいいよ、傷が開くし。後、ちゃんと水分補給しろ!!」



ビシッとポカン顔のバンダナ野郎とツンツンを指差して、急いでコートから出る。

てか、リョーマくんが笑い堪えてるのが見えた様な気がしたけど見なかった事にしよう。

てか、このフェイスタオルどうすっかなぁ〜。とりあえず、水道で洗うしかないか。

そして昔話に出てくるお婆さん並にタオルを洗っていると不意に足音が聞こえてまたリョーマくん?と思いつつゆっくりと振り返る。



「…さっきは、ありがとう。助かったよ」

「…………」

「そんな顔しなくても大丈夫。僕は、正常だから」

「………は?」

「君が越前と話してるのを聞いててね。ずっと確信がなかったんだけど、やっぱり手塚達が変なのは理由があったんだね」



そこにいたのは、先程ずっと無言であたしが手当てしているのを見ていた糸目の人がいた。





(詳しく話がしたいんだけど…いいかな?)
(…あたしじゃなくて幸村くんに言って)
(…そう、わかった)
(…………)
(僕は、不二周助。よかったら覚えて)
(…わかったから早く戻ったら?)
(…うん、そうするね。幸村には僕から連絡しておくよ)
(幸村くん達になんか妙な事したら許さないからね)
(ふふっ、そんな事しないよ)

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