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そしてギャーギャーと騒がしい周りにあたしは、ただただわかちゃんのジャージを掴んだまま我慢した。
そしてどのくらいそうしていたのか、不意に頭を誰かに撫でられて顔を上げると早苗が泣きそうな顔をしてあたしの頭を撫でていた。
「早苗、あたし…」
「…えぇ、わかってるわよ。あんたがやってない事くらい」
「全くだ。我々を見くびってもらっては困る。これでもお前を知っているつもりだ」
「だからそんな顔しないで下さいよ。俺等は、璃亜先輩を信じてますから」
「ごめっ…あたしのせいで、みんなまで…」
あたしを庇った立海や氷帝のメンバーが好き勝手言われたのだ。特にわかちゃんは、あたしを背中に隠してたせいもあってあることないこと言われてしまった。
ちなみに青学・六角・山吹・四天宝寺の人達は、月城さんに付いていったそうだ。跡部くんは、手当ての関係で一緒に行ったらしい。
他の学校のメンバーは、どうしたものかとその場に立ち尽くしてて、更に申し訳ない気持ちになる
「わかちゃん…ごめん」
「俺は、別に気にしてないで謝らなくていいですよ。バカに何を言われても痛くも痒くもありませんし」
「とりあえず、跡部が来なくちゃ話しにならないね。まさかここまでやるとは思ってもいなかったし」
「これで合宿が中止になればいいんですが…」
「やぎゅ、そりゃあ無理じゃろ。あの女、璃亜を潰すまで合宿を続けるつもりぜよ」
「ねぇ…俺等にはなんも話してくんないの?なにがあったかよくわからないけど…璃亜さんがあんな事しないって事くらいわかってるし」
あぁ、やべぇ…泣きそう。
伊武ちゃんの言葉に緑山や比嘉のメンバーまでもがズイッと前に出て来る。
てか、よく見たら仁までいるし。山吹の人達と一緒に行ってなかったのか。
なんなんだよ。普通に考えたらあたしがやったって思うでしょーよ。みんなバカなの?しかもあたし、まだやってないなんて言ってないのに。
「やったかやってないかなんて、やーの顔見ればわかるさー」
「じゅんにさー。だからそんな泣きそうな顔すんなよ」
「て言うか、璃亜さんがやるなら証拠なんて残さなそうだしねー」
「だよねぇ〜。てか、あいつ信じるとかバカ?ウケるんだけど〜」
「だってよ、璃亜?」
「…あぁ、もうッ!本当にバカばっかり…でもありがとう」
まだ会って1週間しか経ってないのになんで信じてくれるんだろう。立海や氷帝ならまだわかるけどさ…もう本当に泣きそうだ。
そんなあたしに早苗がよかったわね。と笑った。
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