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いつもの璃亜とは、比べ物にならないくらい可愛い璃亜に柄にもなく焦る。

しかも爆睡モードの璃亜は、全く起きる気配がなくさっきから逃がさないと言わんばかりにぎゅうぎゅうと抱き締めてくる。

なんなんじゃ…この可愛い生き物は!前に俺が寝惚けた時も可愛かったが…こ、これがあの璃亜じゃと?あり得んぜよ!


と、柄にもなく焦っていたがさすがに落ち着いて来てゆっくりと変な格好で俺に抱き付きている璃亜を抱き抱えてベッドに降ろして、布団を掛けてやった。

だが、それが嫌だったのかモゾモゾと布団の中で動き出すと俺の服を掴んでモゴモゴと何かを言っている。


なんなんじゃ…こやつは。
あ、あざといぜよ!


しかし素直に甘えてくる璃亜は、珍しいと言うか初めてなので服を引っ張られるまま、ベッドに入り込むと璃亜がふにゃりと笑い抱き付いて来る。


………アレじゃな。
もうレアっていうレベルじゃないぜよ。と言うか、璃亜は羽川にはこんなに甘えるのか。

スリスリと俺の胸に顔を擦り付ける璃亜の頭を撫でながら、羽川にメールをする。ちなみに写メ付きじゃ。

そして暫くして俺の携帯が震え始める。


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from 羽川 (女狐)
Sub  無題
―――――――――――――

あら、また随分とレアね。
素直な璃亜は可愛いでしょ?
あんまり悪戯しない様にね

      END

―――――――――――――


そんな羽川の返事を確認していると不意に羽川から電話が掛かって来る。



「なんじゃ?羽川。参謀とデート中じゃろ」

「"ふふっ、いや余りにもビックリしたから。それにメールしてきたの仁王くんじゃない"」

「それもそうじゃな。邪魔して悪かったぜよ、参謀にも謝っといてくれんか」

「"いや、良いデータが録れたって喜んでるわよ。それでね、仁王くんにいい事を教えてあげようかなって…ふふっ"」

「お前さんのいい事は、あんまりいい事な気がせんのじゃが…」

「"ふふっ、そう言わないでよ。それでね、璃亜ってすぐ爆睡するけど心を許してる人の前でしか寝惚けたりしないのよ。仁王くんなら意味わかるわよね?"」

「…羽川の名前呼んどったが?」

「"ふふっ、だって今までは私以外に寝惚けたりした事ないもの。だから、なんだか淋しい気もするけどね"」



だから、頑張ってなんて言いながら笑うと一方的に電話を切る羽川に頭を抱える。

いや、なにを頑張るんじゃ…。

とりあえず、なんだかんだで俺も疲れてたので寝る事にした。そしてもう一度璃亜の頭を撫でからゆっくりと目を閉じた。


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