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そして適当にジュースを数本ゲットして部屋に戻ると呑気にトランプをしている6人がゆっくりと振り返る。

てか、あたしの部屋なのに寛ぎ過ぎだろ。



「遅過ぎッスわ」

「璃亜さん、ジュースちょーだい」

「…次、忍足さんですよ。早くして下さい…時間掛けてもどうせ負けなんだから早くして欲しいよなぁ…」

「璃亜さん戻って来たし、さっさと終わらせよ」

「お前等!鬼かッ!打ち合わせしとるんとちゃうか!?」

「そんなのしてる訳ないじゃないですか」



うん、なんとなくわかってたけど…これは酷い!まぁ、変に気を使われたりするよりかは、遥かにマシだけどさ!?

もう少しなんかあるでしょーよ!とか言いつつも羽生にジュースを投げるあたしもあたしだと思いました!

そしてどうやら、トランプで1年生達に遊ばれている様子の謙也くん。なんか、ドンマイ!



「とりあえず、ただいま〜。わかちゃん、ちゃんと説明してくれた?」

「璃亜さんよりは、上手く説明出来たと思いますけど」

「ならいいけど。ほれーい!ジュースじゃジュースじゃ!謙也くんもほれーい!」

「ちょ、投げないで下さいよ!」

「でさ!あたしが練習に付き合う意味あんの?話を聞いたならわかると思うけど役に立たないよ?」



ジュースをゲットして、部屋に戻りながら考えてたんだけど。練習に付き合うのはいいよ?だけど、あたしに頼む理由がわからなかった。

まぁ…やっすーと羽生とは一応練習はしたけど、だからってあたしと練習したがる理由としては弱いと言うかなんと言うか。

とりあえず、あたしと練習する意味があるのかなーとか思ってた訳ですよ。



「は?なに言ってのー?璃亜さん、ウケるんだけど。あんだけテニス上手いのに謙遜?」

「…てか、別に打ち合いがしたい訳じゃないし…なんて言うか、色々教えて欲しいだけ。…どうせ、よくわからないとか言うんだろうなぁ…」

「まぁ、璃亜さんだしな。でも璃亜さんの模倣(コピー)能力は、凄いと思うぜ」

「へぇ、日吉は見た事あるん?」

「まぁな。立海の人達と氷帝レギュラーの模倣は。まぁ、威力とかまでは再現出来ないみたいだけどな」

「へぇ、尚更明日の練習やる気出て来たなー。璃亜さん、よろしくね」

「な!?更にやる気にさせてしまった!?」



うん、もう…いいや。
とりあえず、あたしが役に立てるなら練習くらい付き合うさ!まぁ、あたし的には役に立てる気がしないけどな!何度でも言うが。

でもわかちゃんから話を聞いたのに練習をやめようとか言い出さないのがちょっと嬉しかったり。





(ねぇ、なんかトランプ飽きた)
(羽生、お前は自由か!)
(まぁ、謙也さんの負け確やしな)
(お前等が強過ぎやねん!)
(…日吉、それ取って)
(ん、ほらよ)
(それあんまり美味しくないよ)
(…えぇ、じゃあそっちは?)
(さぁ?なんか変なジュースしかないよね)
(璃亜さんが選んだからな)
((…………ハァッ))
(お前等も自由かッ!)
(楠木さんも大変やな…)
(もう慣れたけどなッ!)
(はよ、トランプ配って下さいよ)
(わかっとるちゅーねん!)
(謙也くんも苦労してるね)

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