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一方、合宿所では…

璃亜がなかなか芥川を起こしに来ない事を不思議に思った、同部屋の向日・日吉・樺地が璃亜の部屋に行くがそこに璃亜の姿はなく、更に羽川の部屋行き璃亜を知ってるかと聞くがお風呂から出たらすぐに行くって言っていたけど、まだ行ってないの?と言われてゆっくりと頷いた。



「…おかしいわね。確かに、長湯するとは言ってたけどさすがに長過ぎるし」

「柳はなんか知らねぇの?立海の奴が璃亜を連れてったとか」

「いや、それはない。夕食後、赤也と丸井が楠木を誘っていたがお前達に誘われてるとキッパリ断っていたからな」

「…なら、尚更おかしいですね。それにあの人、あぁ見えてマメですし…遅くなるなら連絡するはずです」

「とりあえず、璃亜の部屋にもう一度行ってみましょ。たまたま、いなかっただけかもしれないし」



しかし、部屋に璃亜の姿はなく…念の為、お風呂場を見に行くがやはり璃亜の姿はなく、さすがに焦りが出て来る。

璃亜が無断でフラフラするのはよくあるが、誰かの約束を破ってまでフラフラとする事はない。つまり、璃亜になにかあったんじゃないかと考え出した羽川の顔色が悪くなっていく。


そして日吉にとりあえず、部長に報告しに行きましょうという言葉に頷き、みんなで跡部の部屋へと向かった。



「…アーン?つまり璃亜が行方不明って事か?チッ、館内放送する。テメェ等もロビーに行ってろ」

「そんな大事にして大丈夫なん?確かに、心配やけど」

「いちいち、部屋回るよりはえーんだよ。それにすぐに見付かりゃそれはそれでいい」

「…まぁ、せやな」

「とりあえず、テメェ等は先に行ってろ。樺地行くぞ」

「ウス」



一際、広くて派手な部屋で寛いでいた跡部は璃亜がいなくなったかも知れないと聞いた途端に顔付きが変わりすぐに動き出した。

一緒に待機していた忍足や宍戸、滝も璃亜が心配なのか険しい顔をしながらも跡部に言われた通り羽川達と一緒に部屋から出て行く。


ちなみに芥川は、ずっと樺地におぶられていたが璃亜がいなくなったかもと聞いて目を覚ましたらしく泣きそうな顔をしながら歩いていた。


そしてロビーに着くと同時に館内放送にて跡部の声が響いた。


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