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そしてある程度、みんなから話を聞き終わった頃…

ゆっくりとドアが開いた。



「よく璃亜の前に顔出せたね?跡部」

「……………」

「幸村くん待って待って。跡部くん、あたしに話でもあるの?」

「あぁ」

「そっか。みんな、心配掛けてごめんね?もう大丈夫だから、ちょっと跡部くんと2人にしてくれる?」

「…わかった。なにかあれば呼ぶんだよ」

「うん、大丈夫。ほら、ジローちゃん達もっ!」



あからさまに嫌だという顔をするジローちゃん達だったが幸村くんがちゃんと一緒に連れて行ってくれた。

と言うか、赤也とブン太は跡部くんの事を睨みすぎ。こえーよ。

そして突っ立ったままの跡部くんに視線を移すとうつ向いたまま黙っている。

なんか変な感じ。
跡部くんじゃないみたいだ。



「ちょっと待って、今そっち行くから」

「…いや、いい。お前は安静にしてなきゃいけねぇんだから動くな」

「あ、そうだ!跡部くんが医者呼んでくれたんだってね?ありがとね!また助けられちゃったよ〜」

「………っ!なんで…なんでテメェは笑ってられんだよ。俺のせいで…」

「ハハッ、跡部くんは変な事を言うな〜。試合してくれって言ったのはあたしじゃん」



まぁ、わかちゃんに言い出したのは跡部くんだけど…それに突っ掛かったのはあたしだし。

無茶させたと思ってるんだろうけど、散々煽ったし、倒れたのは完全にあたしが悪いし。

みんなは、跡部くんが悪いって譲らなかったけど。



「それに跡部くんがちゃんと自分が悪かったってわかってくれただけで、あたしはいいよ」

「…あぁ、悪かった」

「わかちゃん達にも謝りなよ。一番の被害者は、あの3人でしょ」

「あぁ、わかってる。正直、天龍寺と月城になんであんなに肩入れしてたのかわかんねぇぜ」

「ハハッ、跡部くんだって男の子だからね!仕方ないね!」

「か、からかうんじゃねぇ!でもお前のお蔭で目が覚めたぜ」

「随分と遅いお目覚めですね!」

「だから悪かったって言ってんだろーが!」

「ハハハッ!そうそう、跡部くんはそうでなくちゃ。で、悄気てる暇があるなら今までの分、練習しなよ」



そして跡部くんは、大きなため息を吐くと全く…可愛くねぇ奴だよお前は。と悲しそうに笑うとあたしの頭をわしゃわしゃと撫でた。

で、なんかムカついたので跡部くんの頭をぐしゃぐしゃに仕返してあげました。


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